いち [ 15/25 ]


くあ、と大きい欠伸をひとつ。昨日はジロくんに夜中まで付き合わされたなからな、かなり眠い。幸い今日は土曜日。もう少しくらい寝ていたって支障はない。


「小太郎くーん!朝だCー!」


カーテンが勢いよく開けられ、朝日が目に滲みる。この声はジロくんや。うわあ、なんやねん。流石の俺でもいらっとくるで、これは。


「なに、ジロくん。今日は土曜日やで。」
「小太郎くんと遊びたくて早く起きちゃったああ!」
「……………」


そんなことのために俺は起こされたん?日課のジョギングもやらずに休日はいつも昼過ぎまで寝ているのに!苛々した気持ちを抑え、俺は再び眠る体制に入った。こうなったら意地でも起きてやらんわ。


「無理。他をあたって。せっかく神奈川に来たんやから丸井にでも会いに行ったらええんとちゃう?」
「はっ!そうだよね、丸井くんの妙技を拝みにいかないと!」
「そうそう、丸井の妙、技…。」


やっぱり眠かったらしい俺は再び夢の世界へ誘われた。ジロくんがなんか言っていた気がするけど、気にしてられない。




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