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「さて、着いたよ」


担当上忍の話でしょげるカカシを励ましていたら着いたのは上忍待機所。“人生色々”と大きく掲げられたここには里の上忍、特別上忍がいる。
前までは来たことあったけど中は入ったことないんだよなぁ、なんか怖いな。なんて柄にもなくへっぴり腰になってる私を見てカカシが笑った。


「ま、そんな緊張することもないよ。今日はたしか紅やアスマもいたはずだし」
「…うん」


そう言って私の肩にポン、と手をおいて先に入って行ったカカシのあとを追った。そこにはカカシの言う通り見慣れた顔と、もちろん知らない顔もいて。


「あ、ユウナか。ここに来たってことは試験受かったんだな」
「アスマ。うん、どうにかね」
「おめでとう、ユウナ」
「ありがと紅」
「ユウナ。知らない顔もいるだろうから先に挨拶したら?」


そんなカカシの声に「そうだね」と返事をして姿勢を正した。
あぁ、やっぱ注目浴びちゃってるよ。慣れないんだよなぁこういうの。


「…ほ、本日付で上忍に昇格しましたユウナです。何かとわからないことが多いと思いますが、よろしくお願いします」
「ユウナは俺たちの同期で綱手様の一番弟子なんだ。修行のために10年里を離れてて最近人手不足だからって帰ってきてくれた。だからまだわかんないことも多いと思うけど、よろしく頼むよ」


カカシのその言葉のあと、まずは団子を咥えた巨乳くノ一がやってきた。


「あたし、みたらしアンコっていうの!よろしく!」
「よろしく」
「綱手様の弟子ってことは、あんたも医療忍者なんだ?」
「ま、一応。まだまだペーペーだけどね」


そんなアンコの隣にやってきたのは千本を咥えた金髪のチャラそうな男。アスマもタバコ咥えてるしアンコも団子、この男も千本。
…なに?上忍ともなるとみんな何か口に咥えなきゃなんないの?


「俺ァ不知火ゲンマだ。へぇ、あんたがユウナか。話は聞いてたぜ」
「? 私の話?」
「あぁ。なんでもあのカカシさんが…」
「あああゲンマ!三代目が呼んでるって!!」


なんだよカカシうるさいなぁ。つかキャラ崩壊してるし。そんで私の話ってなんなのさ、気になる。
ゲンマって人もなんでかしんないけどにたにたしながら出てくしアスマはカカシ見て笑ってるし。


「なに?なんの話ししてたの?」
「え?あ、まぁ、その…」
「まぁ、いつかわかるわよ」
「ふーん」


口ごもるカカシを見て呆れたように言った紅。ま、別にいいけど。
なんだかんだここもすぐに馴染めそうだな。やっぱり木ノ葉はあったかいなぁ。なんて思いながら紅の隣に座って周りを見渡す。

円形のソファを中心に窓際にも壁に沿うように円状にソファが置いてある。窓が何個もあって入ってくる日差しがあったかい。こりゃいつでも寝れるな、なんて思っているとそんな平穏とドアをぶち破るようにして現れた、これまた同期の緑の珍獣。


「うおおおお!!今日も青春してるかァァー!!」
「…げ、ガイだ」
「ん?おぉっ!ユウナじゃないか!!久しぶりだなァ!!」
「あ…うん。まさか覚えてくれてるとは思わなかったよ。そっちは相変わらずお熱いことで」
「まぁ大切な同期だからな!それにお前がいない間も俺はずっと青春していたぞ!!お前はどうだ!?」
「うん、まぁ…そこそこに」
「むむ!それはいかんなァ!情熱が足りん!!」


…あぁ、マジでめんどくさいよこいつ。十年経ったってのに変わってなさすぎでしょ。むしろ前より熱苦しくなってる気がするんだけど。
「青春が足りんぞユウナ!!」とうるさいガイにすでに疲れながら一応相槌は打った。




初めましてと相変わらず




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