42.五人目の犠牲者2-2

最後の子供を産んだ翌日。

「実は俺、本当はオークじゃないんだ」

俺のゴシュジンサマのオークが意味わからないことを言い出した。
詳しく聞いてみたら、いろいろと説明された。

どうやらミノーはこのダンジョンの管理者で、オークは仮の姿らしい。
俺は一度死んでここに囚われているが、いつかは出られる。
他にも俺のような性奴隷がいるらしいが、ご愁傷様なことだ。

「人間の姿を見せてみろ」
「ん〜、姿は自由に変えられるんだけど。オリジナルって言うとこの姿かな」
「普通だな」

思っていたより普通の少年が現れた。
もっとこう、何百年も生きてそうな爺さんとか、ギョロギョロした目のいかにも怪しげな男とか、そういう姿を想像していたんだが。

村人Aという感じだ。
いや、村人にしては多少鍛えているかな。
でもそれだけだ。

「まあ、姿については割とどうでもいい。それより」

オークより醜い人間なんてそうはいないからな。
オークに種付けされることに慣れたんだ。
美醜については今更気にしない。

「チンポの大きさは小さくなってないだろうな」
「そこなんだ」
「何より大事なところだろうが」

俺は人間になったミノーの股間部分を見ながら言った。
人間になったせいで小さくなるなんて言うなら、俺はオークのままでいろと言うぞ。
俺をいつも天国に連れて行ってくれるチンポだ。
しかも、もう子作りしないって言うなら、セックスの質の重要度が増すだろうが。

「そこらへんも自由に変えられるから。オークのときと同じにしておくよ」

そう言うと、ミノーのズボンの股間部分のふくらみが、明らかに大きくなったのを感じた。
これで一安心だ。


▽▽


「修業しようぜ、レイ」

最後の双子の授乳が終わって余韻に浸っていた時、ミノーがまたおかしなことを言い出した。
それと、レイヴンと名乗ってから、呼び方が馴れ馴れしい。

「なんで修行なんだよ」
「100年も引きこもってるんだぜ。出るときの為に何かしないと、もったいないだろ」
「ヤダよ面倒くせぇ」

何で態々そんな事しないといけないんだ。
即行で拒否した俺にミノーは何か考える仕草を見せた。

「他の奴隷たちはしているぞ」
「そりゃご苦労なこった」
「同行するときに舐められるぞ。序列も下がるぞ」
「気にしねぇ」
「頑張った分だけセックス」
「よし!すぐにやるぞ。もたもたするな」

そういうことなら頑張るしかねぇじゃねえか。
目の前で「切り替えが速い」と愚痴っているミノーを無視して体を解す。


▽▽


いつの間にか居住スペースから延びた部屋に入ると、そこは密林だった。
室内のはずなのに、上に天井はなく青い空が広がっている。
此処がダンジョンの中なら可能であろうが、修業のためにわざわざこの空間を作ったんだろうか。
暇なのか。

ミノーが提案した修業はかくれんぼだった。
修業用の空間に俺の子供達が隠れ、それを見つけるというものだ。

制限時間は5時間。
俺は子供たちの移動の痕跡から追跡したり、隠れている所を気配から探す。
斥候としての訓練だな。

そして、全員を見つける時間が速い程、セックスでイかせてもらえる。
楽しみだ、すぐに全員見つけてやる。

子供達は、うまく隠れて遅くまで俺に見つからなかったら、ご褒美をもらえるらしい。



子供達が隠れ始めてから約30分、修業が開始された。

俺は木々の間に足を踏み入れながら周囲の気配を探る。
早速ひとり見つけた。
最初さえやり過ごせれば残り時間見つからずに済むと踏んで、開始場所付近に隠れている奴がいたようだ。

「はい、見つけた」
「ああ〜見つかっちゃった」

近くの木の枝に一息で飛び乗ると、その木に登って隠れていた子供の肩に手を置いた。

子供は残念そうにため息をつくと、木から降りて集合場所へと向かっていった。

その場から周囲を見渡すと、いくつもの足跡を見つけた。
またすぐに何人か見つけられそうだ・・・。


▽▽


結局、今回俺が全員見つけたのは4時間30分後だった。
比較的年長の子は、隠れるのが上手くなかなか見つけられなかった。

今後子供たちが成長するにつれ、難易度が上がっていくだろう。
俺もそれに合わせて、見つける能力を上げる必要が出てくるな、これは。



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