22.二人目の犠牲者2-1 (ベテラン冒険者ー壁尻→和姦)

明るくなった部屋で目を覚ました。
ここに来てからどれ程の年月が経ったのだろうか。

うつ伏せの不自由な体勢から振り返れば、
そこには相変わらず俺の上半身と下半身を隔てる壁があった。

その壁に拳をガンガンと打ち付ける。
無駄だと分かってながらも、やってしまう。
ここから抜け出すためというよりも、こうして抵抗を続けていることで、
自分が今は正気を保っていることを確認したいのかもしれない。
この環境を受け入れたわけではないのだという意思を。

しかし、そのささやかな抵抗も今日はもうすぐ出来なくなりそうだ。
壁の向こう側に複数の生き物の気配を感じたのだ。


嗚呼。
また来てしまう。
自分が自分で無くなる時間が。


『ギィーー』

壁越しにゴブリンの鳴き声が聞こえた。

「くっ」

俺はこれから行われる行為に恐怖を感じながら壁を殴り続けた。
ゴブリンは俺の抵抗など、まるで気にすることなく俺の尻をなでまわした。
そして

グポッ

「んあっ!」

俺の尻に嵌められていたプラグを抜いた。
たったそれだけの刺激で情けない声を上げてしまった。

尻を鷲掴みにされ、ゴブリンの性器が穴にあてられたのを感じる。
常に何かしらが挿入され広がっている俺の尻は、
その性器を何の抵抗もなく呑み込んでしまう。

ズプ

「あっ、、」

先端が侵入してきた。

パンッ!

「あぁぁああああん!」

奥まで勢いよく打ち付けられた。
たったそれだけのことで、疼く様な快感が腰に発する。

ゴブリンは最初から全力で律動を開始した。

パンパンパンパンパンパン

「あん!いやだっ!あっ!やめろぉ!あっ!やめ、やぁんっ!あっ、あっ、だめ、ぅあん!」

性器が出し入れされる度に、背骨に電流が流れたように快感が走る。
強制的に与えられるそれに声は自然と溢れ出す。

俺は残る理性をかき集め壁を殴る。
精一杯の抵抗は何の効果も齎さない。

ゴブリンは最弱クラスの魔物だ。
一発殴るだけで倒すことが出来るだろう。
殴ることが出来ればだが・・・

その最弱クラスの魔物による責めで、今俺は狂わされていっている。

「ああっ、あ、は、あ、んあぁん!あんっ、あんっ、あんっ、んぅ、っああん!あんっあんっあんっ」

尻は俺の意志とは無関係に燃え上がり、背骨を伝う快感が強まっていく。
壁を殴っていた手は力が入らなくなり、
地面を指先で掻くように衝動を誤魔化そうとする。

もう直ぐ来てしまう。
あの何もかも突き崩すような衝撃が。

パンパンパンパンパンパン

「あん!あ、ああ、ぁ、あ、あ、あ、あ・・・ぁぁぁぁああああぁああああああああ!!!」

全身を貫く快楽が腰から噴き出し、俺は絶頂した。
身体は勝手に震え、力が入らなくなる。
喉の奥から絶叫が迸る。

頭の中はまるで閃光を見たかのように真っ白く塗りつぶされ、
目の前の景色も、隣の部屋から聞こえる音も、何もかも分からなくなる。
ただあるのは尻で感じる刺激だけだ。
絶頂の間、俺の真っ白な世界にあるのは尻に入るゴブリンの性器のみ。
俺は尻だけの生き物にされる。

この瞬間が何よりも恐ろしい、
これが来ると俺は正気を奪い取られてしまうのだ。

絶頂が通り過ぎると、俺の世界に景色が戻り、音が蘇る。

しかし大勢のゴブリン達は俺を休ませることはない。

「ハァ、あ、ぁ、あん!、あ、ぁ、また、いっ、ぐ、ぁ!ッッあああああアアアアアアア!!!」

一度来た絶頂はすぐに次が来てしまう。
そして、その次はさらに早く来る。

次々襲い来る絶頂に、俺は涙を流し解放を望むも、叶えられることはない。

「ぁぁぁあああアアアアア!!!・・・・・・ッッッあああああアアアアアァァァl!!!・・・ッッぁぁああああぁぁぁあああぁ゛ああ゛あ゛ぁ゛ぁあ゛あ゛!!!」

段々と絶頂の間隔は短くなっていく。
そして最後は常に絶頂し続けることになる。

そうなると俺は理性をなくし、人間ではなくなってしまう。


▽▽


ふと気づくと俺の世界に五感が戻っていた。

「・・・・・・・?・・」

まだゴブリンの気配はするものの、尻への責めは止まってる。
普段なら一日中犯され続けるというのに。

一体何故だ?

「起きたか?」

不意に聞こえた声。
反射的に声のした方向を見上げた。

そこには一人の少年が立っていた。

まだ成人前であろう成長途中のあどけなさを残した顔で微笑んでいる。
少年は何処にでもいる村人といった風体だった。

しかし、ダンジョンの中という場所を考慮すると、
村人のような装いがむしろ酷く不自然だ。

俺は事態が呑み込めず呆けてしまった。

「おーい?」

少年の呼び掛ける声にハッとする。
やっと人が来たのだ、助けを求めなければ。
ここから出られるかもしれない。
俺は彼に縋りつくように手を伸ばした。

「頼む!助けてくれっ」
「まあ待て、まずは説明をk」
「壁に挟まって動けないんだ!」
「いや、ちょっと待t」
「壁の向こうにゴブリンがいるんだ」
「だから聞k」
「助けてくるなら何でもするからっ」
「ん?今なんでもするっt」
「金なら全財産だって払う」
「落ち着け!」

バシンッ

「ぬおっ」

壁の向こうで尻を叩かれ、俺は言葉を途切れさせた。
少年はしゃがんで俺の伸ばした手を両手で握る。

「なあ、まずは俺の話を聞けって。その間ゴブリンには手を出させないから。」

「は?」

ゴブリンには手を出させないとはどういうことだ。

「君はいったい・・・」

「俺はこのダンジョンの管理者だ」



[ 22/107 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -