身長差


身長が高いところも含めて俺は土門の事が好きだけど、
土門との身長差が凄く悔しい。
例えば物を取る時、例えば隣に並ぶ時、例えばキスをする時…

 身長差


「土門!キスしよう?」
「なんだよ、一之瀬急に?」
少し照れながら返事をする彼が好きだ。
「土門はいや?俺とキスするの。」
好きだからこそ、困らせたいと思う。
「仕方ないな。」
そう言って、少しだけかがむ。
コレが俺は嫌いだ。
「ん、」
土門は身長高いから、俺の気持ち分からないかもしれないけど、悔しい。


ある日、土門が風邪で学校を休んだ。
「土門今日休みか…」
土門が居ない学校なんてつまらない。
そう思い、誰に言うでもなく空に呟く。
「放課後にでもお見舞いに行こう。」

その日の放課後、スーパーでお見舞いの品を買い土門の家へと向かう。

ピンポーン〜♪
土門の家のチャイムで家に居た母親が顔を出す。
「はい?…あら、一之瀬君じゃない!」
「土門…飛鳥君は…?」
「部屋で寝てるわよ。お見舞い?ありがとうね」
「いえ」
土門の部屋に入ると、窓から差す日の光がまぶしい。
彼は寝ているようで部屋は物静かだった。
彼を起こさないように注意しながら、額に手をあてる。
熱は無いようで、少しほっとした。
「良かった。」
そういうと、知らぬ間に土門の唇と自分のそれが合わさっていた。
「初めてかがまれなかった。」
そんな事を思ってる自分がバカらしくなるほど幸せな放課後。
こんな時が一生続けば良い。
そう思うと、笑ってしまった。
「何が可笑しいんだよ?」
幸せそうな笑い声に混じって土門の声がする。
「おきてたの?」
「まぁな」
「ごめんね?」
「なにが?」
「キスして。」
「いいよ。それより俺も、いつもお前の気持ち考えずにごめんな?」
あぁ、彼は知っていたんだ。
この身長差が、かがまれることが嫌なことを。
「土門。」
「ん?」
「ありがとう!」

にこりと微笑めば、微笑み返してくれる君がいる。
身長差なんてどうでもよくなるほど君が好きだ。





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あとがき
なんだこれ!
一土…ですよ?ね!←
一之瀬君と土門君の身長差カポーいいよね!!!
私は好きだ!ちっちゃい×おおきい が好きだよ☆w
ここまで読んでくださってありがとうございました!
お姉さん、マジ天使!←

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