数より気持ち

今日は貰えるやつはたくさんチョコを貰える日。
雷門中は豪炎寺と鬼道がたくさん貰ってそうだ。

数より気持ち

なんて事を考えながら
グラウンドまでの道を歩く。
「風丸さぁん!」
手を振ってくるかわいい後輩に挨拶をすれば
「今日、一緒に帰りませんか?」
なんて珍しく誘いを受ける。
「あぁ、いいぜ。帰ろ。」
だが、風丸は忘れていた、今日は何よりも最優先にすべき人物と待ち合わせをしていることを


帰りの時間がやってきて、帰り際に携帯にメールが入っているのに気がつきメールを確認する。
「ん?」
今部活終わったから。
それだけ。
あ!今日は不動と約束があったんだ!
まずい、忘れていた。
宮坂に 悪い、先に帰っていてくれ とメールを入れ
帰途につく。

忘れていたなんて言ったら怒るだろうか?と、愛しい彼の事を思いながら。


家につくと、家の前にモヒカン頭の人物が立っていた。
「おせぇ!」
「すまない、先に入っていて良かったのに。」
「…別に。どうせ今日はすぐ帰るし。」
「そうか。」
まぁ、上がるよと手招きして部屋に入る。
「…その袋はなんだよ?」
風丸の手に握られているチョコがたくさん入ったら袋を指差す。
「食べるか?」
「…風丸君は人気者ですねー!じゃ、これは俺が食べるとしますか。」
不動は自分の鞄の中から綺麗に包まれた箱を出す。
「不動、それ俺に作ってくれたのか?」
頬を染め少しだけ間を持って答える。
「…だったら?でも要らねだろ、そんなにあるなら俺のなんて。」
「手作りなんだろ?」
「まぁな///」
「くれよ?俺のために作ったんだろ?」
そう言って不動を抱き寄せる
「…っ///…お前な!」
「くれないんなら、バレンタインはお前を食べても良いよな?」
「離せよ!これなら、やるよ///」
「そうか!ありがとう、不動にもらったのが一番嬉しいよ。」
「…///味はわからねぇけどな。」
「美味しいに決まってるだろ?」


誰にもらうより、たくさんもらうより、ただひとつ、お前から貰えるのが一番嬉しいよ。

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