願ってた夢の世界
side 伊作
『伊作、連れてきた少女の目は覚めた?』
「それが、まだみたいなんだ」
『…そっか。早く、目が覚めるといいね』
「うん」
数刻が経ってもまだ目を覚まさないから、あれほど頭を強く打ったのかと、僕は少し考えてしまった。
すると、
「………ん。……こ、こは?」
――!!!
良かった。
目が覚めたようだ。
「目が覚めたみたいで良かった。空から急に降ってきたみたいだけど大丈夫かい?」
「!! え………う、そ。 夢見たい!! …まさか本当に忍たまの世界に行けるなんて思ってもいなかった!!
アハハハッやっと念願の夢が叶ったわ!」
僕が少女に問うと、驚いた表情を見せた後、急に笑い出して喜んだ。
「ふふっ、………会いたかった伊作!!!」
「『―――!!!!!』」
どうして……。
会ったこともないし、見ず知らずの少女が僕の名前を知っているのだろうか。
僕と同じで隣にいる名前もかなり驚いている。
彼女は一体、僕の……、学園のなにを知っているんだろう…。
要注意人物として学園長、先生方、みんなに報告しておかないと……
勿論、名前には内緒で報告しないとね。
そうしないと、僕が怒られちゃうから
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