いつもの日常。 | ナノ
学園長命令だから。




医務室へ出ると、足早に学園長の庵へと足を運ぶ。



学園長のことだから、どうせ空から降ってきた少女を学園で保護する、だとかなんとか言いそうだ。




そんなことになったら、……たまったもんじゃない。



また面倒ごとが増える。



そう考えてうちに、学園長の庵の前へと到着していた。


ふぅ、と深呼吸をして心の準備を整えて、襖を開ける。




『学園長、忍たま6年の名字 名前です』



襖を開けると学園長は有意義にお茶を飲み、楽しんでいる。



「おぉ名前か。珍しいのう、お主が儂のところに自分から来るとは…。どうかしたのか?」



『はい。実は先程、私がお昼寝中に空から少女が降って来ました』


「ふぉっふぉっ、名前よ、いつからそんな冗談を言うようになったんじゃ?」


ニヤニヤしながら聞いてくる学園長を無視し、平然と応えた。


『残念ながら冗談ではありません。
これは事実です。さっき申したように、急に空から降ってきた少女は、頭の打ち所が悪かったらしく、目をまわして意識がなかったので医務室に連れて行きました』



「お主がそこまでするとは、珍しいのう。明日は槍が降ってきそうじゃ」



『その願い、叶えてあげましょうか?』



「……冗談じゃ。名前よ、その少女は空から降ってきたと申したな?」


『…はい。少し気になることがあったんですが、少女の服装がもの凄く変わってるんです』


「ほう。例えばどんな服装なんじゃ?」



服装が凄く変わってると言うと、興味を示したように聞いてきた。


『今まで見たことのない格好です。まるで、南蛮の服装のようでした』



「そうか。…………よし、決めた!!」



はい、来ました突然の思いつき。


その少女を学園で保護しよう。
だろうな、どうせ。わかりきってることだ




「その少女を学園で保護することにするんじゃ!」


『……そうですか。じゃあ伊作に言って来ますね』



「まだ話は終わってないぞ名前。」


突然の思いつきに呆れ、すぐさま立ち去ろうとしたら止められた。


『なんですか。……まさか、空から来た少女の世話係を私にさせようとしてるなら受け付ける気はありませんよ』



「その、まさかじゃ」



『……それは困ります。私は忙しいので他をあたってください』



「学園長命令じゃ!」



『はぁ…、…………御意。』





学園長の命令は絶対。
だから、したくなくても受け入れなければならない。









……嗚呼、今日も良い天気だこと。
こんなに気持ち良い天気は、お昼寝がしたくなる








あ、いけない忘れてた。
早く医務室に行かなくちゃ。










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