12 : 嗚呼、もう! 「あははははははは!」 私の横でうざったいくらい声を出して臨也くんが笑っている。本当にうざったい。 『…そんなに笑わなくても、』 「だって響の仏頂面、面白い、よ?」 目元に浮かんでいる涙を拭いながら息も絶え絶えに云う臨也くんに私は我慢の限界になりそうだ。人の顔を見ながら笑うなんて、失礼だ。 『臨也くんが私を接客の方に推薦したからでしょ』 「だって俺響と一緒じゃなかったらやる気ないし」 臨也くんが私と一緒じゃないと文化祭の接客やらないとか云うから、私は他のみんなに押されて接客に回ることになったのだ。…裏方がよかった。 『私はやりたくなかった』 「俺は響と一緒にやれて嬉しいよ?それに楽しみだしね、響のコスプレ。あははははは!」 嗚呼、もう! (そんなに笑わないでよ!うざい!今度から臨也くんのことウザヤって呼ぶよ!?) [しおり/戻る] ×
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