俺はお前で、 | ナノ

愉快嫉妬焦燥
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関西をしめると宣言した友哉。そして代理に白石と言うことが決まって数日後。
その日の昼休み、友哉はいつものメンバーで弁当を食べていた。
右側には財前、左側には謙也。両手に花である(笑)

「友哉さん、友哉さん、昨日はなんで俺の家に遊びに来てくれなかったんですか?
…まさか、俺より謙也さんの誘いに乗ったってことはないですよね。」

「ハァ?光、その言い方俺の友哉への誘いはどうせしょーのないものって聞こえるんやけど、どういうことや!?」

「そのまんまの意味ですわ。俺の友哉さんへのお誘いの方が友哉さんにとってとても有意義ですわ。」

二人の言い争いが激しい物に発展しそうになったが、友哉が止める。
自分を間に挟んで口論とかやめてほしいし、飯がまずくなる。

「いやいや、二人とも喧嘩は止めろって!!財前、俺は昨日純粋に用事があっただけなんだって!!」

「へぇ、…どんな純粋な用事だったんすか?」

「あー…んー………んー……………。」

言葉を濁しまくる友哉。

「守本は俺との用事があったんよなぁ?」

白石が友哉の肩に手を乗せながらの登場。
若干ニヤっと笑っている。

「「「白石!?」」」

三人とも驚いて白石の名前を口にした。

「おう、ちょ待ち。財前今なにナチュラルに俺のことを呼び捨てにしとんねん。」

「その時のノリとテンションすわ。それよりも友哉さんとの用事ってなんなんすか?」

「聞くかぁ?それは昨日ケンk――。」

「白石ィイ!!それ以上喋るなぁあああ!!!!」

友哉は大慌てで白石の口を両手で塞ぐ。

「友哉!?どしたんや!?」

「友哉さんもっとやっちゃってください、ついでに鼻も塞いでください。」

「―――ッ…いい加減に放しや!!」

「あぁ…わりぃ。」

「友哉が白石に触ってその上謝る…やと!?」

「友哉さん友哉さんどういう事ですか?何があったんすか?」

「あー、うん……色々、…色々あったんだ。うん…。」

「なー、色々あったんよなぁ。
で、守本ちょっと背中貸してくれへん?」

「あ?なにする気だ?」

「少ぉし仮眠や。」

「部長!それならその辺の壁に寄りかかって寝てください。あ、フェンスとかどうですか?」

「白石止めてや!なんでそんな友哉の逆鱗に触れる様なことをするんや!?」

「財前、俺を遠回しに殺しにかかるんやないで。
っにしても昨日のせいで腕は痛いし、右足もちょう痛いかなぁ。どれもこれも守本が―――。」

「こっるぁああ!!!分かった!俺の背中なんていくらでも貸してやるから!昨日のことはぁあ!!
ちょっと財前に謙也、離れてくれるか?」

友哉は白石に背中を貸すことに。

「はぁー、やれやれ。ちょっと休憩入らせてもらうわ。」

白石は友哉に背中を預けて休憩なう。

「……………………。」

「………。」

「………………。」

「…なぁなぁ守本?」

白石が友哉の方を叩いて後ろを見る様に指示する。

「あ?…………んにすんだよ、ぉ…。」

ダルそうに振り向いてみると白石の人差し指が友哉の頬に突き刺さった。
よくある引っ掛けだ。

「ハハハハッ引っかかりよったで!」

「ッ……………ハァ…次やったら一ボコな。」

友哉はキレなかった。
いつもならキレてるはずなのに、
いや、それよりも白石と友哉の仲が良くなっている。確実に!!

過去を知る謙也にとっては恐怖でしかない。
友哉ゾッコンラブな財前にとってはとても面白くない。

「謙也さん、ちょっと教室の方に戻って友哉さんと部長を離れさす作戦立てません?」

「せや!せやな!!そうしようや!もう俺怖いわ!ヒヤヒヤやわ!!いつこの二人の殺し合いが始まるか思うたら怖いわ!!」

二人は一致団結して屋上から去って行った。

そして残るは友哉と白石。

「しっかしホンマ守本は余裕ぶっこいて得物に注意せんから…。」

「だーかーらー、こういう神聖な?決闘みたいなもんは得物使わねーってお前言ったじゃんか!!この俺が負傷しそうになったなんて不名誉…誰にも知られたくねぇ!」

「やからそれはあー言う一歩間違えたらリンチになるときだけや。
それに自分が上に立つことが気に食わんやつの残党狩りをしよんやから、得物は前提に考えとかんといけんやろ。」

「あー!!もうひっかけじゃねーか!!」

「やから俺も若干の責任を感じて昨日は庇ったんやろ。
それに、俺が代理でもここをしめることになっとんやからな。残党狩りには興じるで。」

「……………で、今日はどの辺りに行くんだ?」

「んー……昨日は二天宝寺を行ったから…今日は三天宝寺に行くんが妥当やろ。」

「っはー…面倒くせぇ、さっさと終わらせて財前と遊びてぇし、謙也ともウィンドウショッピングにも行きてぇしよ。」

「俺かて、こんな毎日疲れる生活はいやや、………でもあの財前の嫉妬しとる顔はエクスタシーやわぁ…。」

最後の方は消えかかる声で呟いた。

「あ?なんか言ったか?」

「いんや?なにも。」




――――――――――――
400000hit企画第11弾
hiairo様リクエスト「主が白石といい感じなって焦る謙也と財前」でした。

こんな感じで如何でしょう!?
謙也は白石と主とが仲良くしていたらかなり恐怖を感じます。いつ喧嘩が始まるか怖いからです。=焦燥
財前は白石と主とが仲良くしていたら単純に嫉妬を抱きます。=嫉妬
白石はその二人の反応が面白くて主にワザと絡んでいってます。=愉快
でした←



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