俺はお前で、 | ナノ

日常
(5/7) 

9:10
≪起きたなう≫

今起きた友哉は堂々と遅刻で登校。
遅れて授業を受ける気も無いので一時間目はサボることに、


10:10
≪理科の授業なう 寝てもいい先公だから参加することにした≫

本当に寝て授業を受けた。
注意することも怖いのだろう。
慣れた生活だが、学校に登校してきて友哉は一言もしゃべっていない。


10:52
≪腹減った やつのお菓子を奪いに行こうと思う≫

「よぉ、丸井。お前のお菓子を寄越せ、今すぐだ。」

右手を突出し、お菓子を要求する。

「ゲ…友哉。い、今は持ってねぇぜ?」

「嘘をついてんじゃねーよ。持ってるだろ?出せよ、コラ。
…ん?仁王はどこ行った?」

「次、音楽なんだよぃ。サボりだサボり、どけろよ。移動教室なんだ。」

「ふーん?ここを通りたかったらお菓子を寄越せ!!じゃねーとどけねぇ!!」

「ジャイアン!!」

「ホラホラ、どうすんだ?遅刻すっか?ん?俺はいくらでもサボるけどお前はそんなキャラじゃねーよな?」

「チクショー!!持って行けドロボー!!」

丸井はポケットからポッキーを取り出して友哉に投げつけた。
受けとった友哉は道をあけて、その横を泣きながら通った。

「…アイツこんなデカいやつどうやってポケットに入れてたんだ?」

サボろうと廊下に出た時にジャッカルと遭遇。

「あ、友哉。」

「おお!ジャッカルおはよう。」

「おはようって…お前また授業寝てたのか?」

「もちろん!!で、ジャッカル今日の昼飯は立海スペシャルよろしく!!」

「な、またかよ…なんだ?今日は10秒飯じゃねーのか?」

「忘れてきたんだよ!!」

「はぁ、ま仕方ないな。」

「サンキュー!!」


11:14
≪奴からポッキーを奪取成功 屋上なう サボり仲間が既に居た≫

ポリポリポリ―――
「よぅ、仁王また音楽サボったんだって?」

「音楽が出来んでも生きていけるぜよ。
それより友哉、ええの食っとるな。一本くれ。」

「ん。」

加えていたポッキーをくわえたまま突き出した。

「……なんじゃ?」

「いや、ポッキーゲームでも…。
嘘だよ。誰がそんなキモイことすっか、やるなら女子とするに決まってんだろ?」

友哉はポッキーの箱を仁王に投げつけた。
仁王も受け取ってポッキーを一本拝借、そして投げ返す。

「喧嘩のしすぎで頭やられたんか思うた。」

「ハハハ、俺は無傷だぜ?」

「あぁ、やられとんのは元からか。」

「おい、それはどういうことだ。」

「まーまー、残念ながら事実じゃろ、今日どれだけ授業に参加したんじゃ?」

「…二時間目の理科だけですが?」

「その教科の先生は寝ててもなんも言わんやつじゃろ。」

「……うっせぇよ、バァアアアアアカ!!!」

悔しくて罵声。
しかし語彙のない友哉は陳腐な言葉しか出てこなかった。

「ちょ、おまんデカい声出したらッ。」

仁王が焦る。
何故かって?
それはいつも自分たちを狩りに来る、悪魔のような存在。
叫ぶ声は耳を塞ぎたくなるような声。
姿を見たものはこう呼ぶ。
正に―――

「守本ー!!仁王!!またサボったのか!!たるんどる!!!」

――皇帝だと。
そう、友哉と仁王のさぼりを取り締まる風紀委員、真田弦一郎。

「ゲッ、真田。」

「友哉がデカい声出すからじゃ!!」

「とりあえず、仁王!逃げるぞ!!」

「当たり前じゃ!!」

二人は出入り口に立っている真田の脇を上手く掻い潜り屋上から脱出した。


11:54
≪うっさいのに見つかった!! 逃げる!!≫

ヅイッターに呟きをあげながら廊下を走る。
と、誰かにぶつかってしまった。

「ッすまねぇ!!」

「ッ……守本君…また君は…。」

「ゲッ柳生!?」

「随分な挨拶ですね。
先ほど何をしてましたか?」

柳生がキレている。
そういえば柳生も風紀委員だ。

「な、なな…柳生…とりあえず落ち着けって!な!?」

「全く君は、廊下は走る。校則で禁止している携帯電話を堂々と使用した挙句私にぶつかる。
あぁ、謝ったことは評価しましょう。
しかし、君は毎回毎回、何度言ったらわかるのです!脱色も染色も禁止されているのに懲りない人ですね。それにその着崩し、いい加減にして下さい!!」

「ハハハハハハハハハハ……じゃ、俺急いでるから!!」

「あ、待ちなさい!!話はまだ終わってませんよ!!」

柳生の姑じみた小言から一時的に逃げ切った友哉。
しかし一時的なので追ってくる。競歩で、
そして真田も追って来ているかもしれない。


11:56
≪やべぇよ、7:3に捕まりそう 捕まったら反省文だぜダリィ≫

「あ、友哉せんぱーい!」

「うわぁ…切原か…。」

「なんですか!!あ、やっと俺を舎弟にしてくれるんすか!?」

「んなわけあるか!!
………あ、だったら俺を追ってくる魔人二人を説き伏せたらしてやってもいいぜ?」

「ホントっすか!?やるっす!!誰ッすか!?」

「真田と柳生だ。」

「え…?…や、無理っす…すんません。」

「お前、使えねぇなぁあ!!」

友哉は赤也を使えないと判断し、もうこれは学校外に逃げるしかないと判断。
早退することにした。


13:45
≪入院してるやつのお見舞いに行こうと思う確か1週間ぶり 病院内ってケータイ電源おとさねーといけねーよな?≫

「よー、幸村元気してるか?」

「やぁ、友哉。俺が元気だったらこんなところには居ないと思うけどな?」

「あぁ、わりーわりー。」

「で、今日は何の用かな?平日のはずだけど?」

「へへ…サボっちまった。」

「どうせ真田や柳生に追いかけられたんでしょ。」

「グッ…そうだよ。サボりが真田にばれて柳生に服装のことで注意を受けてさ。踏んだり蹴ったりな一日だったよ。」

「一日って言ってもまだお昼だけどね。」

「言葉の綾だって!それに久々にお前の顔見たくなったしな。」

「フフフッまだ一週間しかたってないのに?」

「学校に来てたら毎日会えるはずだろ?なのに一週間ぶりだぜ?」

「まぁ…そうだね。
でも嬉しいよ、こんなに頻繁に来てくれる人って居ないから。」

「俺の方だってテニス部だけだぜ?俺に関わってくれるのは。」

「友哉の噂は怖いもんね。実物はこんなに面白いのにね。」

「おいおい、それって貶してんのか?」

「ううん、褒めてるんだよ。」

「…そうか、だったらいいや。」

「フフッそうだね。
ね、外の話教えてよ。あと友哉の武勇伝もついでに。」

「俺の話はついでか。
ま、いいけどな。」

友哉は語る。
日常で起こった簡単な小話を話す。
この何でもない時間が二人にとっては必要だったりする。


17:33
≪明日テストがあるらしい …よし、ふけよう≫

「守本、今日は学校に居たはずだが、何故精市に所に居たんだ?」

友哉が家に帰る前にいつも買っている雑誌を買おうと本屋に立ち寄ると柳が居た。

「おお、柳じゃねーか。なんだ?今日部活は無かったのか?」

「質問を質問で返すと言うのは感心しないな。
今日の部活は早めに切りあげた。誰かさんのせいで弦一郎の機嫌が悪かったからな。」

「俺のせいじゃねーし、俺の方だって真田のせいで自主早退する羽目になったんだぜ?」

「それは自業自得というもの。
…あぁ、そうだ明日は英語の抜き打ちテストがあるらしい。」

「は?前日から予告の抜き打ちテスト?」

「俺のデータを参照したら明日テストがある確率99%だ。」

「……。」

「サボるのは無しだ。
その場合は弦一郎と柳生に伝えることにする。」

「………柳クーン、ヤマ教えてくださいお願いします!!」

「見返りは?」

「……俺の自我流護身術でどうだ!!」

「断る。お前の護身術は確実に相手を負傷させるだろうが、」

「え?相手を気絶させてその上でフルボッコにするのがセオリーだろ?」

「……………………。」


19:17
≪ウロウロ 喧嘩してくれる人、手ェあげて≫

「だーれかいねーかなぁ?」

友哉は町をうろうろする。
喧嘩をしようと絡んでくれる人が居ない。

だから友哉は最近カツアゲ、リンチをしている人を取り締まる事にしていた。
喧嘩もできるし、正義の味方っぽくて格好よくない?という考えからだ。

と、うろうろして薄暗い公園にたどり着いた。
殴っている音と呻き声が聞こえる。

やっとリンチ現場を見つけた。

一応、自分の名前で禁止にはしているが、きかないバカが居るんだよなぁ。
ま、制裁はするからいいけどな。

「なー、喧嘩なら俺も混ぜてくんね?」

気軽に声をかけて、戦闘開始。
襲い掛かってきた奴らは友哉だと分かっていないらしい。

まぁ、そっちの方が好都合だけどな。

そこに居た奴らをのめして終了。
もう一回、禁則事項を言っておくことにした。

「あー、うんまぁ直接的には関係ねぇけど。俺の縄張りでそんなことされちゃぁ、結構腹が立つんだよね。
喧嘩は思う存分やれ、タイマン推薦だ。
リンチによるカツアゲは止めろって…そんな指示、俺は前に出したぜ?」

「何言って…ッ。」

それでも口答えする男。
若干イラついた。

「見えねぇ?俺の顔。」

説明するのもだるいから自分の正体を明かす。

「お、お前は…!お前の歩いた後には地獄絵図しか残らないという噂の、魔の破壊神…!?」


「おっとそれは俺の黒歴史だから口に出してんじゃねーよ、タコォ!!
あー、久しぶりに喧嘩したなぁ。
やっぱりこういう街灯のないところだと俺って分かんねぇみてーだし、ラッキー。
おい、お前ら平気か?まだ金とかとられてねぇよな?」

力なく座り込んでいる二人に声をかけた。

「あ…はい、まぁ……。助けてくれてありがとうございました。」

「いーってことよ。俺だって喧嘩が出来たことだし、
つかそのイントネーション大阪の人か!?」

「そうですけど…なにか?」

「別に!懐かしいなって思っただけだ。
立てるか?」

「あ、はい。」

返事をして立ち上がった。
そんな姿をみて友哉は安心した。

「お前…立てないのか?病院行くか?」

「いえ、…立てます立てます。」

遅れながらも立ち上がった。

「よかったよかった。お前らもう遅くなったら夜歩き回んなよ!!じゃーな!」

友哉は二人に別れを告げて、その場を去った。
その後も町を歩き回って何回か喧嘩をした。
勿論無傷で無敗だ。


25:55
≪喧嘩もしたし人助けもした、俺っていいやつじゃね? …あー、空し≫

友哉は最後にツイートして寝ることにした。






――――――――――――――
300000hit企画第3弾
彼方様リクエスト「俺は、で立海バージョン、学校生活が気になる」でした。
無理やり『再会?』とコラボを図ってみました。
へへへ、低クォリティーでホントすみません。

あ、ジャッカルが買って渡すはずだった弁当の行方がww
きっとブン太がお昼に主の代わりに美味しくいただいたはずです←


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[mokuji]

mark
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