「極限のサバイバルに挑んで貰うわ。此の限られた敷地内であるサバイバルプログラムをこなして貰う。
其の内容は…各々の武器や忍術を駆使した…
何でもアリアリの巻物争奪戦よ!!」

早速楽しみが増えた…。

「天の書と地の書…此の二つの巻物を巡って戦う。
…そして、此の試験の合格条件は…天地両方の書を持って中央の塔まで3人で来る事」

其処に集まった奴等を端から順に見渡して行く餡子は、俺の存在に気付き近付いて来る。

「鳴門v」

「久しぶりだな、餡子」

「もぉ最近誘ってくれなかったから寂しかったのよ?」

そう言って餡子は俺に抱き付いて来た。

「苦しいから止めろって…」

そう言うとすんなりと餡子は俺から離れた。

「あ、御免なさいv」

「…悪かったな。でも俺は一人の方が動き易い」

「私そんなに足引っ張ってたかしら?」

自分では気付かない、ってヤツか。
本当、此奴はタチ悪い…。

「お前は俺の獲物を横取りするからだ」

「アハハっ、御免ねーv血を見るとついつい興奮しちゃって♪
でも!中忍試験受けるなら受けるで言ってくれたら…鳴門の為にもっと難易度高くしてあげたのに…こんなの楽しくないでしょ?」

ん〜、まぁレベル低いって言ったら低いかな…。

「今までが今までだからな。久しぶりに思う存分出来っから、結構楽しみなんだぜ?でも…有り難な餡子」

「鳴門ったらぁv
思う存分楽しんで来てね?って鳴門にとってはかなり弱過ぎる『敵』かも知れないけど…」

「下忍相手にそんな事…十分分かってるよ」

俺と餡子で繰り広げる会話に周りの奴らはただ、黙って聞いていた。










餡子の説明が終わった後、同意書を片手に輪になって話し合いを始めた。

「今日から、中央の塔に着くまでの間はお前らの事は守ってやる。但し、邪魔はするな…分かったな?」

久しぶりに暴れられるんだ、邪魔されちゃ元も子もねーだろ。

「分かったわ」

「嗚呼」

「じゃあ、同意書出しに行こうか」











同意書を提出すると、天の書手渡された。

奪うのは地の書か…。

「此れより三十分後に一斉にスタートする!!」

案内人の後をついて、各々がスタート地点とするゲートに移動する。

そして、三十分が経ち…

「此れより中忍選抜試験第二の試験!開始!!」










「さぁて、早く探して早く終わらせようぜ」

扉を潜り、木々の大茂る『死の森』へと足を踏み入れた。
本当ワクワクするんだけど…v

「気ぃ抜くなよ?猛獣や猛毒持ってる虫とかわんさかしてっから」










早く誰が来ねーかな…。










殺りたくて殺りたくて…










ウズウズしてんだ…。










早く…俺を楽しませてくれよ…。










取り敢えず前に進む為に走り出したのはいいが…此奴らマジで遅過ぎ…。

「…ハァ…ハァ」

桜はもう息が上がってるし、体力なさ過ぎにも程がある…。
やる気あんのかよ此奴ら…。

まぁ佐助の方は息の乱れもないし、まぁまぁだけど。

「休憩するか?」

「御免…お願いしてもいいかしら?」

桜は相当バテてるみたいだ。
立ち止まると、

「うわぁあ!!」

と何処からともなく悲鳴が死の森に響き渡った。

「早速誰か殺られたな…」

其の悲鳴にくすり、と笑って居ると近付いて来る気配。

「桜、佐助…じっとしてろよ」

そう小さく呟くと2人の顔は険しくなった。

近付いて来る其奴ら、第一の試験会場で絡んで来た奴らじゃねーな…。

そして、傍まで来ると息を潜む奴らに俺は笑いが出てくる。

「そんな所に隠れてねーで出てくれば?」

ガサガサガサガサ…

額宛てを確認すると、どうやら雨隠れの忍らしい。

「アンラッキー…見つかったんじゃ仕方ねー!巻物持ってんのはお前か?」

変なマスクしてる奴らはニヤニヤと何とも気持ち悪りぃ笑いを零して居た。

「嗚呼…俺が持ってるよ。で、どうしたい訳?」

「もちろん、実力行使だ!」

サッ…ダダダダダ…

そう言って一人が俺に向かって来る。
其の間、俺はチャクラを右手に集めた。
みるみる地面に伸びて行くチャクラは全体的に細く先になる程鋭く尖ってて、鉄や石も切れる程の切れ味は抜群で結構気に入ってんだよ俺。

「…自分から殺られに来るなんてとんだ馬鹿だなテメーは」

目を細め、向かって来る其奴にワザと後ろを取らせる形にする。

「トロイぜ…」

「お前がな」

先に作って置いた分身が其奴目掛け、俺と同じ様に右手にチャクラを刀の形をした物を作らせ、其れで横腹をザックリと切り付けさせた。

ザクッッ!!

「狽」っ!?」

後ろを振り替えると、切り付け方が甘かったのか上半身は半分くらい繋がった侭で…。

「もっとザックリ行けよな」

「御免ってばv」

俺と分身は笑いながらの会話。
他人が見てたら引いてしまうに違いないとか思うけど…。
未だに其奴は切り付けられた痛みに膝を地に付けて、ダラダラと血を流して…

「楽しくねー…」

そうだろ。
簡単に斬り付けられて、死にそうになってたら誰でも興冷めだ…。

「面白くねー…死んでいいよ」

そう言って、腕を振り下ろす…

ゴトン、コロコロ…

地面に落ちた首は、数p転んだ其れは斬り落として間もないからして キョロキョロと瞳を動かし瞬きをしてる。

「弱い自分を責めるんだな」

後の2人も直ぐに心臓は止まった。

「さて、巻物は誰が持ってんだ」

ガサゴソと服を調べて回ると、天の書が見つかった。

「ちぇ…地の書じゃねーのかよ…」

取り敢えず其の巻物を貰っておき、桜と佐助を見つめる。
2人にとっては、此奴の死に様は残酷なのかも知んねー、目を合わせ様ともしてないし。

「こんなんで気分悪くしてたら忍者なんかやってけねーぞ。
此から任務する時死人は付き物なんだから馴れろ」

「…うん」

「意地悪言ってんじゃねーんだぜ?此れが忍の世界なんだ。
其の世界に足を踏み入れたお前らは何があっても、こうゆう場面に出くわす…死にたくないなら、殺るしかない。
そうやって道を開いてく…自分が生きる為に…其の相手が、自分の知ってる奴でもだ…」

俺の言葉に佐助は真剣な表情になった。

「此れはお前が持ってろ」

投げたのはさっき殺った奴が持ってた天の書。
其れを受け取った佐助は腰に付けてるウエストポーチに其の巻物を入れた。

「もう休憩は終わりだ。先に進むぞ」

2人のペースに合わせ、其の場所から移動する。










地の書を持ってるのは何奴だ?










其の前に、音の奴ら来ねーかな…v








遊んであげるからさ…










早く来いよ…。










移動してる間、次はまた違う奴の気配に気付いた。

「2人とも、気を付けろ…来るぞ」

今度は2人の周りに結界を張ってやる。

堂々と目の前に降りて来たのは、草隠れの額宛てをした奴らだった。

「待ってました」

「あら、気付いてたのね」

気持ち悪りぃお姉言葉のオカマ野郎。

「気配も殺気も…付けんなら消せって話だよ」

「凄いのね…貴方。思ったよりデキるじゃない」

「…当たり前だ蛇野郎」

「姿を変えただけじゃ駄目なのね…」

「俺を誰だと思ってんだ」

「悪いんだけど、私が興味を持ってるのは佐助くんなのよ。退いてくれないかしら?」

「そんな事言うなって…俺と遊ぼうぜ?」

殺気を全開に放って俺は大蛇丸を見つめた。

「狽チ!?」

大蛇丸の表情が強張った。
頬に伝う汗は、顎から滴と成って地面へと落ちる…。

「なぁ…遊ぼうぜ蛇野郎。巻物掛けて、さ」

「…悪いけど、命を粗末に出来ない質でね。失礼するわ」

そう言って大蛇丸は俺の前から姿を消した…。

大蛇丸も此の程度か…。
殺気に怖じ気付いて逃げるなんてな…。

「…あれって…」

逃げて行った大蛇丸に対し、桜は首を傾げた。

「三代目爺の教え子で、木の葉を裏切った馬鹿な天才忍者と謳わてた三忍の1人、大蛇丸だよ」

「其の大蛇丸が何で俺を…?」

「多分、お前の写輪眼が目的なんじゃねーの?…彼奴は鼬より弱いから狙いをお前に変えたんだろ」

俺がそう言うと佐助の表情が険しくなった。

「兄貴を知ってんのか…」

「嗚呼知ってる」

「どんな奴だった?」

「どんな奴?鼬は一番信頼出来る俺の部下、だな」

「一番信頼出来る部下…?」

「嗚呼そうだ」

今もな。
此は誰も知らねー極秘。

今、彼奴はS級犯罪者だが…其れは嘘。
其の肩書きを背負う事になったのは俺の所為…。
俺の為にやってもない犯罪を…。

「こんな立ち話も終わりにして早く先に進むぞ」

お前には、何(いず)れ分かるさ。










鼬が何故木の葉を抜けざる得なかったか










S級犯罪者と言う肩書きを背負ったか、がな。










「此の辺にするか…」

走り続けてもう空は真っ暗で、夜を迎えてなた。

「結界張っておくから寝ろよ」

「鳴門は?」

「俺は5日くらい寝なくても大丈夫だから」

逆にお前らを寝かせてねーとフォローすんの俺だからな。

「朝になったら起こしてやっから」











「朝になったら起してやるとは言ったが…暇だな」

結界の中では二人はぐっすりと夢の中。

「暇だからトラップでも仕掛けるか?」

とは一瞬考えるが、少し考えてみる。

下忍で弱い奴らにトラップを仕掛けてみて、見事トラップに引っ掛かるのは当たり前。

「ドカンと行くのは見てても面白れーけど、其れで終わられちゃ面白くねーよな」

やっぱりトラップは止めた。

「遊び相手になって貰う方が楽しいし」

そう結論がでて、俺はトラップを仕掛ける事を止め遊ぶ事を選んだ。

「朝になったら誰か来るだろ」










そして、夜明け前…。

「フフ…見つけた」

「大蛇丸様の命令通りに夜明けと同時にやるよ。
あくまでもターゲットは団扇 佐助。殺ってもいいみたいだから」

「じゃあ団扇以外に邪魔されたら其奴も殺ってもいいんだな?」

「もちろん」

「昨日の借りを返しててやる…」

俺の読み通り、身を潜める奴らを発見した。

何時まで潜んどくつもりなんだ…。
全然動きそうもない、其奴らに俺は溜息を付いた。

仕方ねー…気長に待っててやるか。










夜が明けた。
陽の光が木々の間から降り注ぐ。

身を潜めていた奴らが動き出した。

「…やっと来たか」

自然と持ち上がる口の端…。

「クク…寝ずの見張りかい?」

下に下りて来た奴らは昨日の音隠れだった。

待ちくたびれたぜ…。
下ろしていた腰を上げ、俺は奴らに近付いて行った。

「佐助君を起こしてくれよ。僕たち其奴と戦いたいんでね!」

「大蛇丸も何考えてんだか…こんな弱い奴ら連れて、もしかして木の葉でも潰しに来たって言うんじゃねーだろうな…」

「「煤I?」」

勘で言ったつもりだったが、どうやら当たりのようだ。

「…当たってたみたいだな。まぁ誰が来ようが俺の敵じゃねーけど」

「大蛇丸様を虫同然にしか思ってないみたいだけど、あんまり見縊らない方がいいんじゃないのか?」

虫同然は思ってるよ。

「見縊るも何も、彼奴は弱いじゃねーか」

まぁ楽しいゲームが体験出来て俺は嬉しいんだけどね。

「大蛇丸様も舐められたもんだね。まぁ今から証明してみせるよ…昨日は油断したけど、今回はそう上手く行かないよ…行くぞ」

3人は一斉に動き出した。
 

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