「さて、暴れるか」

「どうなっても俺は知らないからな」

「まさか、総隊長があの2人と接触してるとは思ってもみなかったですよ」

「下忍なりたての修行なんて面倒くさいだろ」

「「まぁ、其れは…」」

暗部用に変化した俺たちは、奴らのアジトに堂々と入っていった。

暗憔部隊鉄則其の1、こそこそ隠れるな。

「誰だ貴様ら!」

どう見てもカタギじゃない奴らのお出まし。
忍者じゃない所から、ランクはAAくらいかな。

俺は右手にチャクラ刀を作り、桜は背中の月下桜を抜き、佐助は両手にチャクラを集めていた。

「お前ら、ちんたらすんじゃねぇぞ」

「分かってる」

「ちんたらしてたら総隊長の機嫌悪くなるの私たち知ってますからね!」

「取り敢えず関係者全員殺せ。あの男以外な」

「「御意」」

狩りが始まった。
術を使えない人間なんて、言葉を喋れない赤ん坊とおんなじ。

ただ、撃つか斬るしかできない人間が

「死ねぇええええ!」

「…」

忍者に、ましてや俺たちに勝てるとでも?

喉元に突き刺さったチャクラ刀を、勢いよく抜けば、目を開いた侭倒れる男。

「何か面倒臭くなってきたなぁ」

チャクラ刀を消して、俺は彼奴を呼び出した。

『…蒼翠か、ほぅ…中々面白い事をしておるの』

「此処にいる人間、狩ってくれない?」

『よいぞ。儂も暇を持て余しておった所だ』

「食ってもいいからなるべく早くね」

『おぉ!俄然やる気が出てくるわぃ!』

「神楽、戒俚上行くぞ」

骨すら残らず平らげると思うし。
手っ取り早くあの男に会いにいかなきゃな。





最上階、其処に奴はいた。

ーバンッ

勢いよくドアを開けば、自然と集まる視線。

「誰だ貴様ら!」

再不斬の所にいた刀持った2人も一緒で、10人其処ら。

お、忍者発見。
よし、作戦実行出来そうだな!

「木の葉の暗部の者だ。ガトーと言うのは誰だ?」

「…ワシに何の用だ!」

「木の葉に、お前の暗殺依頼が出てきたんだ」

「Σ何!?」

「だから」

そう言った後、俺はガトーの後ろに周り

「大人しく死ね」

クスクス笑いながら囁くと、ガトーは勢いよく俺を振り返り距離を取った。

「…あ、そう言えばぁ」

「…」

「お前、金で雇ってる桃地 再不斬と白がいるだろ?あの2人、俺にくんない?」

「へっ、あんな出来損ないくれてやる!」

「出来損ない…?アンタ、其れ本人の前で言っちゃダメでしょ」

ゆっくりと千本を構える白の姿。見物とばかりに俺たちの後を付いてきた白。

殺気立った白を見て、ガトーは尻餅をつく。

「ひぃっ!!」

「まぁでも、殺されて当然な事を今までしてきたんだから悔いはないだろ?」

「や、やめろ…!やめてくれ…!」

命乞いなんて馬鹿がする事だ。

「出来損ないはテメェの方だったな」

手から伸びた1つの触手が、ガトー体をグルグル巻き上げ捕らえた。

「地獄で頑張れよ」

ーギチチ

「うぁ…ああああ!!」

触手を掴み、引っ張るような仕草をすると、ガトーの体はバラバラに崩れ落ちた。

「えっと、君」

「ん?」

「死体処理班より惨い事しますね…」

「そうか?俺の知る限りでは、もっとエグいやり方する奴いるけど?」

白欄とか?

「生きた侭、なんて…
其れにあの時僕よの言った事全然効いてなかったんですね…何だか恥ずかしくなってきました…」

面しててよかった、なんて小さく聞こえた其れにクスクスと笑ってやった。

「さて」

神楽と戒俚に目を向けると、忍者のみ拘束していた。

「お兄さんたち、どうしたい?」

「た、助けてくれ!」
「俺たちはただ金で雇われてただけで!」

「じゃあ、アンタらには言いふらしてもらおうかなぁ。
木の葉の狂神が来たって…ね?」

トン、と指で額を小突く。
すると男たちは、ムクリと立ち上がり、其の場を去って行った。

「後は…」

下に降りたら、其処には九尾がソファに座り、優雅に酒を飲んでいた。

『遅いぞ、蒼翠』

「お前、まさか全部平らげたのか?」

確か、200人くらいいた気がしたけど…。

『儂にかかればあの程度、おやつにすぎん』

「ったく、食に関してならお前を超える奴はいないよ…」

『む、誉めておるのか?』

「誉めてる誉めてる(笑)」

















「た、大変だぁあああ!!!」

翌朝、俺たちは1つの大きな叫び声で目を覚ました。

「どうしたんじゃ、ガトーに見つかったら超タダじゃ済まないぞ」

「其のガトーが殺されたんだよ!」

「「Σな!?」」

「木の葉の狂神が来たって!」

「な、木の葉の狂神!?まさか…!」

「案山子、何震えてんだ」

「木の葉の狂神って言ったら、木の葉の最強部隊だよ!噂くらい聞いた事あるだろ!」

「興味ねぇな」

「…そんなに凄い人たちなの?」

「俺ってば此の目で見た事実しか受け入れらんない性格たってばよ」

そう、其れでいい。
ガトーを殺ったのは俺たちで、再不斬たちじゃない。

其れを広めて広めて広めまくれ。

「では、今…此処には…」

「ガトーはいないんだ!俺たちは自由だ!」

「良かったですねタズナさん。此れで安心して橋が作れる」

「木の葉の忍者は超いい奴ばっかりじゃの!」

昨日の夜、俺の分身がタズナの孫に一喝したらしい。
其れも何だかメソメソ泣いてばっかで、ヒーローなんかいないんだ!なんて。

まぁ、俺が其処にいたとしてもイラッとして一喝してたな、きっと。
其れでまたメソメソ泣いてる孫に案山子が俺の事を言ったらしい。
両親を知らない、孤独を知ってる俺は孫よりも辛い、とか…。
彼奴、俺の事をそんな風に思ってたんだな。
少し見直した。

「超世話になったの…」

「いえ、私たちとしても、再不斬との再戦もなく平和に帰れる事が出来てよかった」

橋は数ヶ月後、完成したと噂で聞いた。
名前は、何故か鳴門大橋と名付けられていたとか。










↓オマケ。

「な、何じゃ此の超札束はぁあああああ!!」

「本体からの手紙だ、有り難く読め」

分身として作られた俺(鳴門)。

タズナとか言う男の下に行き、連れ出した。
其の先はガトーのビル。
最上階全てろくなモノがなかったらしく、最上階のみ残したらしい。

「何何…。
此の金はお前たちのもんだ。此れで復興するもよし、遊び回るもよし。
10億両そこらあるから一世帯普通に2、3千両もらってもいいんじゃないか?
ま、取り敢えず、橋完成するまで此奴に管理させる。
食料調達や男たちの仕事の面倒もみてやるから、有り難く思え。
by木の葉の狂神、蒼翠より」

「有り難いだろ?だったら早く橋を完成させろ。
其れと手が空いてる村の男どもをつれてこい。
此の俺が仕事とは何たるかを叩き込んでやるから」

人には甘く、自分に厳しく。
そんなの誰がする?

人には厳しく、だろ?

「ほら、驚く暇があるなら早く橋造れ。俺も暇じゃないんだ」

「お前、超悪魔じゃわぃ!!!」

「本体からしたら、其れは誉め言葉だ」
 

[ 24/55 ]
[*prev] [next#]
[しおりを挟む]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -