「そうなんだけどね。木の葉でも他国でも、影よりも強い子は一杯いるんだ。
今は僕が火影になってるけど、影に選ばれるには強いだけじゃダメなんだ。
ちょっと難しいかもしれないけど、相応しいか相応しくないかを判断されるから、強くても影になれない人だっているんだよ?」

「よく分かんない…」

「はは、もう少し大きくなったら分かるよ」

湊たちの話が終わると同時に、模擬演技が始まった。

「我愛羅、使う砂は其の瓢箪の中の分だけな?」

「分かった。何時でもいいぞ」

そう言って我愛羅は瓢箪の詮を抜き、砂を出す。

「鹿と聯はさっき言った通り術道具禁止だからな」

「了解。さ、アカデミーレベルで頑張るか…」

「其のアカデミーレベルが分かんないけど頑張る!」

そして、鳴門は恍曜たちの所へ。
湊の横に立ち、子供たちに向けて口を開いた。

「今から見せるのは、ただ攻撃を守るだけだが此れも必要な事だ。
チャクラを使えばこんな事も出来るって意味だ」

模擬演技が始まった。

我愛羅は腕を組み砂を宙に浮かせて、そして鹿丸と聯は同時に動いた。

肉眼ではっきりと見えるスピードで我愛羅に走り寄り攻撃を仕掛ける。



「「有り難う御座いました!」」

模擬演技は無事終わった。

「鳴くんたちはもう帰っていいよ。後は僕の出番だからv」

「分かった。じゃあまたな親父」
「また」
「またね〜パパ!」
「失礼する」

そう4人は言葉を残し、音もなく消えた。

「さて、移動して今度は本物の実践するぞ!」

其の頃、鳴門は既に違う場所へ移動が終わっていた。

「さて、中忍試験まで残り少ないからな。
ピッチ上げてくぞ!さっきのはちょっと予定が狂ったからな」

「まぁな。あんなスピードで修業にはなんねぇよ」

「もう道具も使っていいんだよね?」

「嗚呼、其の代わり当てんじゃねぇぞ?
さ、我愛羅始めようか」

「何時でもいい」



中忍試験まで後少し。
秒読みの中、鳴門たちは修行に明け暮れた。

そして…………

―コンコンッ

ノックされ、鳴門は玄関を開けた。

「はい、どちらさま………って、手毬と勘九朗じゃねぇか!
久しぶりだな!」

「久しぶりだね、鳴門」

「元気にしてたか?」

「もちろんだよ。さ、入れよ?皆いるから」

手毬と勘九朗を家の中に招き入れた。

「あ、手毬ちゃんだ!勘九朗くんも!久しぶりv」

「久しぶり、聯」

「嗚呼、久しぶりじゃん」

リビングで寛いでいた湊たちが手毬たちに気付き、寄ってくる。

「いらっしゃい2人とも」

「湊さん、お久しぶりです」

「此の前は有り難う御座いました、凄く感謝してます」

「いいんだよ、風影は僕の友達だからねv
さて、そんな堅苦しい話はもう終わり!さぁ2人とも座った座った」

手毬たちをソファに座らせて、そして鳴門が茶を出す。

「いよいよだな、中忍試験」

「嗚呼」

「頑張ろうね!鳴くん鹿くんv」

「鳴門たちとだけは当たりたくないもんだけどね」

「言えてるじゃん(笑)」

「当たったら、まず勝てないな…」

「我愛羅くんたちも鳴くんたちも、中忍試験、頑張ってね。
僕応援しとくからvでも怪我しないでよ!?(汗)」

「だから、分かってるっつーの!」

其の後、手毬たちと一緒に夕食を取ると手毬と勘九朗は、

「今日からは取ってある宿に寝る。今まで随分と世話になったからな」

「ご馳走さま。凄く美味しかったよ」

「また、中忍試験で会おうじゃん」

我愛羅を連れ、宿へ帰って行った。




翌日、鳴門たちは試験会場前にいた。

「さて一暴れすっか…v」

「嗚呼、そうだな」

「僕頑張る!」

「な、鳴くんっ、本当に怪我だけはしないでね!?」

「し つ こ い ! (怒)」

目の前の扉を開けた。

「じゃあ、行ってくるよ」

「後でねパパ!」

「鳴はちゃんと俺が守りますから」

「頼んだよ!鹿丸くんっ!」

何時ものように親バカっぷりを発揮する湊にくすり、と笑みを零して鳴門たちは扉の中へ入って行った…。
 

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