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「…っ//」
タオルを首にかけて、普段結ってる髪を下ろしてる鹿丸は何度もより色気が増して格好よくて、見惚れてしまう…。
「こいよ、鳴門…」
「うん…//」
―ヤバい…俺、変な事考えてる…。
ほら聨が来てからも…其の、鹿丸も満足出来てないだろうから…親父が来てからは更に減ったし…
其の…仕方がないのは、仕方がないんだけど…。俺もだけど…。
「えっと、鹿…?//」
近付くと腕を引かれて、ベッドの上で向き合って座る。
「…ダメか?」
「いや、ダメって訳じゃあ…ないよ…?
隣に、親父がいるけど…其の、鹿がしたいなら…//////」
―うん、鹿丸がしたいなら…。俺だって鹿丸に触れたい。
パジャマを脱がされ始めて、ドキドキと高鳴る胸。
「寝て、るよね?//////」
肩から肌蹴させ、肘の辺りの所だった。
片方の人差し指を立て、鳴門の唇に押し付ける。
鹿丸の目が向いてるのは恍曜が寝てる寝室。
「しぃ…起きてるかもよ?」
「そんな事言わないでよ…!
余計意識しちゃうじゃん!////////」
(もぉ、やっぱり鹿丸って時々意地悪な事言うよな…。
こっちは心臓が破裂しそうなくらい、ドキドキいってるのに…。
鹿丸との此の行為も久しぶりで、ちょっと恥ずかしいんだから…)
「結界張っとくか…」
そう言って鹿丸は片手で印を結び、ベッドの周辺を囲うように結界を張った。
「遠慮なく声出していいぜ…」
「…っ…//////」
そして、鹿丸の顔が段々と近付いてきて、ドキドキと胸を高鳴らせながら鳴門は瞼を閉じた。
鹿丸に身を任せ、感じる侭に声を上げて、久しぶりの行為に熱くなり、何度もより何倍も激しいモノだった…。
目が覚めた時、もう8時を過ぎていて、起き上がろうとした時に走る痛みに、顔を歪ませた。
「っアイタタタ…」
昨晩は鳴門も鹿丸も我慢に我慢を重ねた為に、1回で終わる訳もなく…。
数えられない回数となってしまった。
「…我慢したら、体によくないな…」
定期的に。
我慢ばっかりしてたら自分の体が持たねぇよ、と。
直ぐリビングに出ると、其処には朝食をテーブルに並べてる鹿丸がいた。
「お早う鳴」
「お早う…3人は?」
「湊さんは火影の仕事、聯と我愛羅は走ってくるって」
「そう。悪いな鹿…作らせちゃって…」
「いや、気にすんな」
顔を洗って歯を洗って、リビングに戻ってから鹿丸と一緒に朝食を取った。
「鹿はさ、子供欲しいと思う?」
「…いきなりどうしたんだよ…」
「いや、鹿との子供が欲しいなって」
「其りゃ…俺も鳴との子供は欲しいけどよ…俺たち男同士だぜ?」
「其れを乗り越えるんだよ!」
「…は?」
食べ終わってから、我愛羅の修行は鹿丸に任せて鳴門は1人、図書館へ向かった。
もちろん、学ぶは女体について。
鹿丸との間に子供が欲しいと思う気持ちが強く、まずは勉強だと気合いを入れて。
図書館に着いて、
「女体…女体…」
取り敢えず妊娠やら其れ関係の本を取って設置されていたテーブルに本を置いて、椅子にかけた。
「えっと…何なに…」
パラパラと頁を捲っては、女体や妊娠について勉強。
今までマジマジとこうゆう本を見た事がなかったから、何だか新鮮に思えた。
「卵子か…」
「鳴門じゃない…って、何見てんのよ!」
声をかけてきたのは桜だった。
鳴門が見てる本を見て、引いてたけど。
「ちょっと勉強してたんだよ」
「何が勉強なのよっ…そんなもの見て!!」
「爺が死ぬまでにはひ孫の顔を見せろって言い出すから、其の勉強だよ」
「火影様が…?」
桜も俺の隣に座り、見てた本を覗いてくる。
「嗚呼、だから子供が出来る体にならなきゃ、無理だろ?」
「そうね、アンタたちホモだものね…そりゃ…勉強しなきゃいけないけど…」
「だから其の術開発の為に見てんだよ」
感心するわ…と呟いて、桜は自分が持ってきた本に目を通し始めた。
「なぁ桜…」
「何?」
「あれから佐為って奴はどうだ?」
「佐為くんなら鳴門に言われてからちょっとずつ変わってるわ。佐助くんもね」
「そうか、ならいいんだけど…」
暗部の根の奴が出てきたからと、鳴門は少し心配していた。
三代目から聞いた話だと、団蔵直々に佐為を推薦してきたらしい…。
「可笑しいと思った事があるなら、案山子にちゃんと報告しろよ?
俺や鹿でもいい。可笑しな行動を取ってたらすぐに言ってこい」
「急に何よ…」
「いいから、言ってこいよ?」
「う…うん…」
「さて」
椅子から腰を上げて本を持つ。
「もういいの?」
「ちゃんと頭に入ったし」
「凄いわね…」
溜息混じりにそう呟いた桜に別れを告げて、図書館を後にした。
今日の勉強は此処まで。
「鹿たちと合流するか」
気配を辿り、鹿丸たちがいるポイントに移動した。
途中、弁当と飲み物を人数分買って。
「鹿ぁー」
此処は暗部任務後の修行で使っていた広大な場所だった。
「おぅ鳴、早かったな?」
「まぁな。
あ、ほら弁当買ってきたから皆で食べようぜ?」
まだ修行途中だった我愛羅と聯を呼びランチタイム。
「鳴くんの手作りじゃないんだ…」
「文句言うな」
「はぁい」
鹿丸に叱られしょんぼりとしながら聯は弁当を食べ始めた。
鳴門たちも。
「所で、修行の方はどうだ?上手くいってっか?」
「段々スピード上がってるよ!」
「コツも掴んだみたいだし?」
「じゃあ、試してみるか」
「試す…?」
「実践でな」
食事を終えた鳴門たちは、一旦修業を止め家に戻った。
「丁度よかった!」
家へ帰ると玄関先で湊と鉢合わせになった。
「どうしたんだよそんなに慌てて…」
「鳴くんたちを探してたんだよ〜(汗)」
「は?つか、親父まだ仕事中だろ?」
「だから探してたんだってば!取り敢えず一緒にきて!」
理由も分からぬ侭、鳴門たちは湊の後をついて行った。
ら。
「……………」
「……………」
「可愛いぃv」
「…………?」
何故か子供の集団が其処にいた。
ちゃんと体育座りをして、鳴門たちを見上げている。
「アカデミーの授業の一環でね?子供たちに実績する所を見せる事になって、今日は鳴くんたちしかいないんだよぉ!」
他の忍は里から出てるし、なんて。
「は?だからって何で俺がやんなきゃなんねぇの?(怒)」
「ゴメン…やって?」
コテン、と首を傾げて言った湊に鳴門は青筋が…。
「可愛く言っても無理。つかキメェよ親父…」
「そんなぁ…(泣)あ、鹿くんはっ!?」
「鳴門がしないんなら俺もパス」
「……………(泣)」
「じゃあ、僕とがぁくんでするよ?パパv
ね?がぁくん、いいでしょ?」
「あ、嗚呼…」
「有り難うー聯くん我愛羅くん!」
其れを聞いて鳴門が、ニヤリ、と笑みを零した。
「鹿、手伝ってやって」
「…どうした急に…」
「実践、出来そうかなってv」
「…(また何か考えてんな…)」
はぁ、と溜息を付いた鹿丸。
「鳴くんしないの?」
「俺は傍観&監督」
「なる程ね!」
本当に鳴門の企みを分かってそう言っているのか定かではないが…。
すると、子供たちの中の1人が挙手をした。
「火影さまぁ?」
「どうしたの?」
「あの綺麗なお姉ちゃんは誰なんですかぁ?」
指を指した。
ビシッ、と指を指されたのは、鳴門で其の瞬間、一気に冷める其の場の空気。
そして、慌て出す湊…。
弁解に図ろうと…
「あ、あのね!?此の人はね、お姉…」
「おいコラ、クソガキ…
誰が、女だって…?あ゛ぁ?!」
殺気は出してないものの、鳴門の誰も反論が出来ないような睨みが子供たちに向けられた。
「「「買qィっ!?(汗)」」」
↑湊 子's
「やっちゃったね…」
「あ〜ぁ、俺知らねぇぜ」
「……鳴門…(汗)」
昔から女の子みたいに綺麗な顔をしていた鳴門は、性別を間違われる事が一番大嫌いなのだ。
「誰が止めんだよアレ…」
「鹿くんしかいないでしょ?」
「は?俺かよ…」
「俺と聯には無理な話だ。お前なら何とかなるだろう?」
「………ったく」
はぁ、と溜息を付いた鹿丸。
「な、鳴くんっ!そんなに怒らないで!?
此の子も悪気があって言ったんじゃないんだしっ!
ほら、鳴くんかわ…」
「何だって?(激怒)」
湊の言葉に、鳴門の額には青筋が浮かび上がる。
「買Mャッ!!(汗)」
「親父までも、そんな事言う…っ?」
青筋が浮かび上がっている鳴門に、鹿丸が後ろから抱き締めた。
そして、耳元で囁いた。
「鳴…」
「あ…//」
次第に頬が染まってく鳴門に、鹿丸は更に囁いた。
「鳴は可愛いし綺麗だよ…俺から言われるのも、ダメか?」
「し…鹿だけなら、許す…//」
鳴門と鹿丸のやり取りを見ていた聯と我愛羅は…
「流石、鹿くん!がぁくんもナイスだねv」
「最近漸く鳴門と鹿丸を理解してきたからな」
其れを見た恍曜はと言うと…
「う゛〜…やっぱりまだお嫁に行くのは早いよ鳴くん!(泣)」
「其のネタはもういいって言ってるだろ!何回言えば気が済むんだよっ!」
もちろん、反論したのは鳴門で。
子供たちは興味津々に鳴門たちを見ていた。
「模範演技見せんだろ?其れと鹿、早く離れろっ!//」
「はいはい」
クスクスと笑いながら鹿丸は鳴門から離れた。
「で、湊さん。どのレベルで見せればいい訳?」
「そうだね…まだ此の子たちはアカデミーだからアカデミーっぽいレベルで」
にっこり笑って其の台詞。
鳴門は頭を抱えた。
「あのなぁ…」
「だって、何て言えばいいか分からないんだもん…」
更に鹿丸も頭を抱えた。
「パパ、アカデミーっぽいレベルってどのぐらい?」
「そっか、聯は俺らとずっと修業やってたからな知らないで当たり前か…」
「ん〜…アカデミーっぽいレベルねぇ…何て言ったらいいのかな?
殆ど術は出来ないし…」
「分かった、取り敢えず超弱いって事だな」
「鹿丸、本当の事言うと可哀相だと思うが…」
其れからすぐ模範演技を始まった。
子供たちに被害がないよう、強力な結界を周りに張ってから。
「取り敢えず、術禁止で道具もなしな?
我愛羅は砂使っていいから。前と同じでただ防御するだけな?」
「嗚呼、分かった」
「術禁止に道具もなしは、流石にキツくない?」
「そんな事ないだろ?手と足があれば十分だ」
「そうだけど…」
そんな会話をする鳴門たちをただじっと見つめる子供たちを横で見ていた恍曜が口を開いた。
「皆、よく見ておくんだよ?
赤い髪の子以外の3人は、木の葉で1番強い子たちだからね」
「火影さま?質問!」
「何かな?」
「木の葉でも他国でも、1番強いのは影の付く人じゃないんですか?」
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