鳴門の1日(キリリク)

『ウ、ソ…』

『ど…どうして鳴門が』

『マジかよ…』

俺の不注意に…って言うか目先の事考えずに、旧家の子供を連れ去ろうとしてた奴に、其の…キレてしまって…。

下忍の奴らにバレてしまった。

俺が仮面を付けてた事

本当は強かった事

暗部に入ってる事

桜、佐助、猪、蝶辞に。


其の場に鹿丸も居たから当然、鹿丸もバレてしまった。

今まであった事を言ったら、戸惑いがちだっただが…拒否される事はなかった。












バレてしまったのは仕方がない。
彼奴らも俺の事を今更、どう思おうと関係ないか、なんて軽く考えた俺は何時も通りに集合場所に行ったら、

『此の前はゴメンナサイ!』

『俺たち、其の吃驚して…』

と、何故か謝られてしまったんだ。

『否、別に謝らなくても…其れに誰にも言わない事を守れば何も言わねぇし』

何だか良く分からない状況で和解した…(?)





















其れからと言うもの、何時も通りに戻ったと言った方が正しいのか…?
あ、でも仮面は付けなくなったから口は悪くなったけど(…)。

集合場所。
集まっているのは俺と桜と佐助の3人。

「もう30分よ?」

「…ウスラトンカチめ」

「…(怒)」

近付いてくる案山子の気配に段々と苛立つ。

あの野郎…

「やぁv今日は…ね…?(汗)」

集合場所に着いた案山子は鳴門の表情を見て、固まった。

「テメー…俺を待たせるとは良い度胸してるよなぁ案山子〜?」

「ゴ、ゴメン鳴門!怒らないで!!(汗)」

「だったら俺より早く来る事だな…」

「はぃ…ワカリマシタ…(泣)」



























前に其れを言った事が効いてるのか、最近は案山子も真面目に俺より早く来るようになったんだ。

彼奴が遅れてる理由は知ってる。昔の友人が眠る慰霊碑に毎日行っては、ポツリと弱音を吐いているのを前に見た事がある。

だが其れは其れ。此れは此れ。
理由を知ってるとはいえ、任務に遅れて来るなんざ、しかも俺を待たせるなんざ100年早いっつーの。

「今日は何だ。カスなの持って来てねぇだろうな?」

「否、鳴門…?
此れは下忍ランクだから…其の、鳴門が…」

「あ゛?またDランク持って来たのか…
役に立たねぇなお前はよぉ…Sランク頼めって言ったの忘れたのか?」

「待て鳴門!俺たちじゃSランクは無理がある!!」

「そうよ無理よ!」

「桜と佐助は見てるだけで良いんだよ。
誰も手伝えなんて言ってねぇし」

そう言うと2人は納得したように頷いていた。

「其れなら良いけど…」

「ちゃんと守ってよね?」

「分かってるっての。で、案山子、どうなんだよ…」

「えっとね、鳴門?
あの、火影さまがね?
其の…言っても聞いてくれないんだよ…(汗)」

※案山子は自分の命が大切なのです。其の命の為なら三代目を売るのも容易いのです。

「っち。あのクソ爺…後でぶっ殺してやる…」

「(鳴門が言うと迫力あり過ぎるってばー!!(汗)」

「(何だか、本当にやりそうだわ…)」

「(可哀想な奴だ…)」












任務が始まって、数分後。

「めんどくせぇ…」

すっかりやる気がなくなった俺。
面白くもねぇDランク任務を俺にやらせる事自体可笑しいっつーんだよ。

案山子のアホが持ってきた任務は、知らねぇどっかの家の掃除。

「鳴門…ちゃんとやってくr…」

「お前がやれ」

大体、何で俺が誰だか分かんねぇ家の部屋を掃除しなきゃいけねぇんだよ…。

「狽ヲっ?!(汗)」

「服が汚れちまう、汚らわしい、臭い、変態、馬鹿、たれ目、役立たず」

BLだかGLだか言う漫画やDVDがあちこち散らかってる部屋なんか掃除するかよ。

「で、でも…って言うか、俺の事言われてるような…(汗)」

「何か文句あんのか?」

「いえ…とんでも御座いません(涙)」

桜の奴はBLのDVDを見つけては目を輝かせてるし…。

「キャー、何よ此れーv」

「…//」

佐助は、顔を赤く染めながら片付けてるが。

窓を全開にして空気を入れ替える。

良くもまぁこんな臭せぇ所に住んでられるってのがスゲぇ。

「案山子、手が動いてねぇぞ」

「はいっ(涙)」












任務が終わってから、案山子に報告書を出しに行かせて、俺らは解散した。
もちろん、別々に。

寄り道せずに真っ先に向かった先は俺ん家だ。
鹿丸が帰ってくるから夕飯の支度しねぇと…。

「さて、何作ろうか…」

献立を考え始めると、

「ただ今、鳴」

鹿丸が帰ってくる。

「お帰り、鹿」

そして、鹿丸は俺に近付いてきて、必ず額にキスをしてから着替える。
日課となってしまったが、俺としてはまだ恥ずかしくて堪らないが…//

















其れから夕飯が出来上がり、一緒に食べて、仲良く食器を洗って拭いてから、2人仲良く暗部の仕事へ行く。

爺がいる執務室に窓から入ると

「何時も何時もお主らと言う奴は…
窓から入るなと言っておろう…」

「ケチ臭せぇ事言うなって。ストレス溜めっとハゲるぜ?」

まぁ、少しヤバい(ハゲてる)気もするが、此れだけははっきり言うと可哀想だから黙っておくが…。(はっきり言ってる)

「お主らの所為でもう手遅れじゃわい」

おぉ…自分でもハゲてるって気付いてるし!(笑)

「開き直った」

「今日は雨だな」

「お主ら…
まぁ良い。此れが今日の分じゃ」

そんな冗談を言い爺をからかいながら、今日の任務内容を確認する。

「へぇ、爺が10件も用意するなんて珍しいな」

何時もなら1日の任務数は3〜5件の間なんだが、

「段々増えてきたからの。少しづつ減らしておかぬとな」

偶にこうゆう時もある。
其れも滅多に味わえない程の快感を得られるんだ…。
今日みたく、段々増えてきた時の任務の中の1つには、必ずランクの高いモノが入ってるからだ。

ランクと言っても同じSランクだが、其奴らの腕が違う。簡単に言うと強いって事だ。

「久々に暴れてみるか」

「無茶はなさらずに」

任務書を受け取ってからは上下関係が始まる。
総隊長の俺と総副隊長の鹿丸。

「行くぞ翔赫」

「はっ」
























やはりと言うか何と言うか。

「…弱ぇ…」

「早く片付けますか?」

「そうだな」

俺たちの殺気に耐えられねぇ奴なんて端っから相手にしねぇけど此れは任務だし、仕方ない。

遊びたい気持ちを押さえ、一気に叩く。

然程少なくもない40前後の人数の心臓を止めるまで、5分とかからず。

「はぁ…また此れか…」

今回はハズレ。
強い奴に巡り会いたいもんだが、此れがまた思うようにいかない事だって分かっているが、ついつい考えてしまうんだ。

「また明日もありますよ」

だと良いけどな…。











爺に報告書を渡して家に着いた時は2時を過ぎていた。

「おやすみ鹿」

「嗚呼おやすみ」

寝る時間と言えば3時頃。

2人一緒に、キングサイズのベッドに。
鹿丸に腕枕をしてもらって、俺とはかけ離れた逞しい胸板に顔を寄せて、眠りにつく…。












毎日同じような日常でも、朝、目が覚めた時、

「…v」

目の前にいる気持ち良さそうに寝てる鹿丸の顔を見るのも、俺の密かな楽しみの1つ。

「鹿、朝だよ?」







End...

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