擦鳴→佐
巻ノ25より、サスケ奪還話。
かなり飛んでナルトとサスケメインです。
ナルトはもちろん擦てますよ!
サスケ好きさんは見ない方がいいかもしれませんっ(汗)
ナルトからの扱い酷くなってるかもだからです…。
何でも来い!って人はどうぞ、其の侭スクロールして下さい。
シカマル、キバ、ネジ、チョウジと俺。
サスケが里を抜けた事が分かり、三代目の爺から俺たち5人でサスケ奪還を命じられた。
別にサスケ奪還はいいんだけど、つかサスケは自分から里を抜けて行ったんだろ?
だったら奪還じゃねぇし。
連れて行かれたならまだ話は分かるけど…こうゆう場合は連れ戻す、だろ?
彼奴が里を抜けた理由なんか知らねぇけどさ、連れ戻す行為自体面倒臭ぇって。
サスケを追ってるうちに、ネジがサスケを見つけた。と言うよりはサスケと一緒に行動してる4人を見つけた。
其の4人は中忍試験の時に中央の物見やぐらに結界を張ってた大蛇丸の部下の4人衆。
チョウジ、キバ、ネジ、シカマルと4人衆と殺り合う中、新たに出てきた4人衆の仲間を追っているとリーが合流して其奴の相手すると言い、俺はサスケを追った。
「サスケっ!」
終末の谷までやってきて、叫んだ俺の声を聞いてサスケは立ち止まる。
俺に背中を向けた侭喋らずに、彼奴は無視して行こうとし、こうゆう場合、下忍の俺的な発言を出す。
「俺から逃げんのか!!」
すると、サスケは振り向き、俺を見た。
「よぉ。ウスラトンカチ」
カカシが封印した筈の呪印が解けかかっていた。
左目の白い部分が黒く染まり、目の上下には呪印の模様が浮かび上がって。
「今度はお前か…」
「……」
仕方ねぇんだよ。
あんな風にサクラに泣かれたら、やるしかないだろ?
こっちは任務なんだよ。
面倒臭いけどやるしかねぇし。
ま、連れ戻す確率100%自信あるし、本気を出せばな。
「サクラにも言ったがな、もう俺に構うな…」
「其れは無理だってばサスケ。此れはお前を連れ戻す任務なんだよ。
だから、其の言葉は却下」
「何だと…?」
サスケの眉間に紫波が寄った。
「まぁいい。お前に俺が倒せるなら話は別だが…
何せ、お前はドベだからな?」
「舐めてんのか?サスケ」
にっこり笑った。
怒ってなんかないよ。
ただ、此奴が見抜けなかった事が可笑しいだけ。
「ぶっちゃけ、俺ってばお前なんかどーでもいいんだよね。
サスケが里を抜けようが誰の所に行こうが、俺には関係ねぇし?
ただ、此れは任務だから、俺はお前を里に連れ戻すだけ」
言いながら、サスケは段々と苛立っていた。
俺を睨み、拳を握ってる。
「其処まで言うならいいだろう…相手になってやるよ」
「そう、じゃあ遠慮なく」
瞬身の術でサスケの後ろへ回り、俺はサスケの肩に手を置いた。
「…煤I」
ピクリと体が跳ね、サスケは勢いよく振り返って俺を見た。
「死ぬんじゃねぇぞ?って殺せねぇけど」
にっこり笑って、俺はサスケの頬を殴り付けた。
―ガッ
―バシャンっ!
其の衝撃でサスケは石像の下にある川へ落ち、そして俺も落ちた所へ移動した。
ゆっくりと水面に上がってきたサスケは片膝を付き、俺を見上げた。
「……っゴホッ…はぁ…」
「もう終わりか?」
「っ…畜生ぉぉおおぉっ!!」
サスケは立ち上がり、俺に向って来る拳を避けて其の手首を掴み、捻り上げた。
「煤cくっ」
「さっきまでの威勢はどうした?俺はドベなんだろ?そんな奴軽くやっつけてみろよ?
俺の相手してくれるんじゃねぇのかよ?」
「お前は誰だっ!?正体を現せ!」
「何言ってんだよ。俺は俺だぜ?」
「違うっ!ナルトはこんなに強くはなかった!強い筈がないっ!!」
あ、今ちょっとカチンときた。
俺が何?
こんなに強くはなかった、だと…?
「ナルトは俺だっつってんだろっ!」
手首を掴んだ侭、壁に叩き付け、サスケの首に空いているもう片方の腕を押し付けた。
「ガハッ…!」
「テメェが知らなかっただけだろ?
つーかさ、力求めるなんて意味ねぇじゃん?」
「…お前に、何が分かる」
「テメェの事なんか知る訳ねぇじゃん。
自分の力でなく人の力借りて強くなろうなんざ、能無しがする事だ」
「ずっと1人だったお前が…俺の気持ちが分かって堪るかぁっ!」
「あぁ知らねぇよ。
俺はずっと1人だったからこそ、他人を信用しねぇし頼らねぇ。
自分で強くなったんだ」
テメェの過去は知ってる。
でも、俺よりまだマシじゃねぇか。
つか、テメェは悲劇のヒーローか?
ったく男のクセにメソメソしやがって…。
「テメェなんか小さい事だろ?たかが兄貴が一族皆殺ししただけじゃねぇか。
俺なんか生まれた時から周りは殆ど敵だったんだぜ?
毎晩俺を殺しに来る暗部を殺り返すだけの力が欲しくて、独自で強くなった。
テメェと俺の差は其れだ。
兄貴の復讐の為に里を抜けて他の犯罪者の元に力を求める。
守りたい奴もいないテメェが強くなんかなれねぇっての」
「煩いっ…俺は…」
「力を求めるのは構わねぇ。けど、里には迷惑かけんじゃねぇ…」
「どうして…そんなに里に拘るっ!!」
可哀相だな此奴も。
サスケには守りたい奴がいない。
兄貴の復讐だけ考えて行動してるから、こんな結果になってんだよ。
「里に守りたい人がいるからだ」
「守りたい…」
「周りが殆ど敵だった俺を1人の人間として見てくれた人だからだ。
どんな時も俺を優先してくれた…
俺を本当の孫のように接してくれた…
力を手に入れた今、其の人を守るのが俺の生きる道だ。
里に迷惑かける奴は誰であろうが此の俺が絶対許さねぇ。
テメェは必ず里へ連れ戻す」
「…」
ガシッと胸倉を掴んでる俺の手首を掴んだサスケ。
「…お前なんか…」
「あ?聞こえねぇよ」
「お前なんかに分かって堪るかぁああっ!!!」
目一杯俺を睨み付けながらそうサスケは叫んだ。
「言いたい事は其れだけか?」
「っ…」
「悪いが此れでお終いだ」
そう言って片手で素早く印を組み、サスケの額に押し当てた。
「煤cぁ…」
段々と体の力が抜けていき、サスケは気を失った。
「さて」
ドサリ、とサスケの体を地面に横たわらせた。
「…其処にいるんだろ?カカシ」
「バレちゃった?」
「そんな事を言うぐらいなら気配も消さずに隠れんなよ」
ゴメンね、そう言ってカカシは横たわるサスケを見た。
「大蛇丸に関しての記憶を全て消した。俺が術を解かない限り記憶が戻る事はない」
「そっか…」
「里に帰るぞ。帰ってからサスケが起きるまでに呪印を消す」
「そんな事出来るの?」
「馬鹿、俺を誰だと思ってるんだ」
「ははっ…そうでしたね」
カカシが横たわるサスケを抱え、俺たちは木の葉に戻った。
シカマルは無傷、他3人は重傷で緊急手術が必要だと申告され、急いで里へと帰って行った。
「よくやったな、ナルト」
「任務だからだ」
「ったくお前は…」
「此の程度の任務、誰が失敗するかよ」
執務室に呼ばれた俺。
何かと思って来てみれば…
「こんなくだらねぇ事言う為にわざわざ俺を呼び出したのか?クソ爺」
爺はもう若くない。
だから、綱手に火影の名を引き継がせた筈が、其の綱手の姿が見当たらなかった。
「サスケの事じゃ」
「で?」
「綱手には席を外してもらっておるがいずれにせよ話す時が来るかもしれぬがな」
「イタチの事?」
「あぁ」
「佐助は打倒イタチだもんな…。取り敢えず大蛇丸に関しての記憶は全て消したけど…今度はそっちか…」
また考えねぇとな。
「サスケを育ててみる気はないか?」
「俺が?」
うむ、と頷いた爺。
まぁな…また大蛇丸が狙ってくるだろうし…。
「仕方ねぇな…育ててやるよ」
「部下にするのか?」
「其れは本人の答え次第だ」
サスケが入院している病室前。
花瓶を持ったサクラに会った。
「あ、サクラちゃん!」
「ナルト…サスケくんのお見舞いに来たの?」
「おう、見舞いなんてあんました事ねぇから何持って来ていいか分かんねぇけど、取り敢えず果物買って…って大丈夫だってば?目が腫れてるってばよ…」
「大丈夫…サスケくんが帰ってきたから嬉しくて、つい泣き過ぎただけ…」
「そっか…」
「ナルト、有り難うね。サスケくん、連れ戻してくれて…じゃあ、私お水入れに行く所だから…」
そう言ってサクラは俺の横を通り過ぎた。
俺は病室の扉を開けて、中へ入る。
「よぉサスケ」
「ナルト…」
記憶がある所為か、真面に俺を見ようともしなかった。
顔を俯かせて。
「此れ、見舞いの品だ」
ベッドの横にあるテーブルに果物が入ったバスケットを置き、早速本題に入ろう。
「サスケ、そんな強くなりたいか?」
「煤c」
「三代目の爺が、俺にお前を任せてきたんだ」
「三代目が…」
「俺の下で働いてみるか?嫌なら別の方法でお前に手を貸す」
かなり不本意だけど。
「どうする?サスケ」
「…強くなれるのか?」
「俺を誰だと思ってんだよ」
まぁ、決定かな?
サスケの面倒見るの決定。
多忙スケジュール決定。
「まあ、取り敢えず怪我を早く直せ。先ずは其れからだな」
後に大蛇丸戦に備えておかないとな。
飴0鞭10は当たり前だから、覚悟しろよサスケ。
俺はカカシみたいに甘くねぇからな…。
End...
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