ルル+α

 
「スザク、私分かったんです。
理想の国家とか大義とかそうゆう難しい事じゃなくて、ただ私は笑顔が見たいんだって。


今、大好きな人と


かつて、大好きだった人の笑顔が。

私を手伝ってくれますか?」

「イエス、ユアハイネス」




























行政特区「日本」−…

式典会場となる京都にて、多くの日本人たちがユーフェミアに希望を願い集まった。

「ユーフェミアさま、時間です」

「はい」

ダールトンの隣、ユーフェミアの隣には誰も座ってはおらず、ユーフェミアは其の席を見つめる。
其処に座る筈だったのは、ゼロ。

誰もがユーフェミアの考えを否定した。

ゼロは来る筈がない、と。

すると…

「ゼロだ!」
「ゼロが現れたぞ!」

ガヴェインに乗ったゼロが空を飛んで会場に現れた。

「来てくれたのですね!」

「負けを認めたか…」

ニヤリと笑うダールトン。

「ようこそゼロ!
行政特区「日本」へ!」

ガヴェインから降り、ゼロはユーフェミアの前に立ち、膝を着いた。

「ユーフェミア皇女殿下、お会い出…」

「ルルーシュ、そんな堅い挨拶は抜きですわ」

「そ、そうか?」

「えぇv」

ユーフェミア皇女殿下が口にした其の名前に、スザクが声を上げた。

「狽ヲ!?
ルルーシュって…え?」

「あらスザク、知らなかったんですか?
ゼロがルルーシュだって事」

疑ってたけど…!!←

「そうですわスザクさん」

「ナナリー!?」

ナナリーが乗った車椅子を引いているのは、コーネリア。

「お姉様!」

「ルルーシュ、久しぶりだな」

「ほぁあ!?あ、姉上?」

ゼロ、いやルルーシュはナナリーを連れてコーネリアが登場するなんて此れっぽっちも思っていなかった為か、すっとんきょうな声を上げていた。

集まる日本人は頭の上に疑問符を付けていた。

「お兄様、見つかっちゃいましたね」

にっこりと笑ってナナリーはルルーシュの傍に寄り手を握った。

「…ルルーシュ、何で…どうして」

「スザク…」

「スザク、此のお方が私がかつて大好きだった人よ。
8年前、死んだと聞かされていた私の兄なのです」

「「伯Z!?」」

「姫さま、ゼロを知っておられたのですか…?」

先ほどの笑みは何処にやら、ダールトンは目をパチクリさせコーネリアとルルーシュを交互に視線を向けた。

「嗚呼、知っておったぞ」

「では…何故!」

「弟の実力を確かめるのも姉の務めだろう?
其れに、此れは簡単に言えば、親子喧嘩だ」

「「柏e子喧嘩!?」」

なぁルルーシュ?とコーネリアが問うと、ルルーシュは拳を握り締める。

「あのロールケーキが悪いんだ!」

ロールケーキって誰ですか!?と集まった日本人が心の中で叫んでいた。

「あのロールケーキ、俺とナナリーを教育の一貫だって言って8歳と4歳2人だけで日本に送ったんだぞ!?
しかも日本に攻めてきた!
ユフィや姉上とは離れ離れになってナナリーが寂しがっていたと言うのにあのロールケーキっ」

「ですからお兄様はロールケーキに復讐する為にゼロになったんです」

だからロールケーキって誰ですかー!?またも日本人が心の中で叫んでいた。

「そうですお兄様。
せっかくのオープンチャンネルですよ?
此れを使わない手はないと思いませんか?」

ルルーシュはポン、と手を叩く。

「そうだな」

ルルーシュはカチャカチャと被っていた仮面を取る。
すると、ゼロの素顔が明らかとなった。

「綺麗…」
「女神さまだわ…」

なんて声が上がる中、ルルーシュはカメラ目線で睨み付ける。

「シャルル・ジ・ブリタニア!
貴様、よくも俺とナナリーをあんな目に合わせてくれたな…。ええ?
目と足が不自由のあんな可愛いナナリーが日本で変な目にあったどうするつもりだったんだ?
まさか、自分の娘をそうゆう目的で日本に送った、なんて事はないだろうな…?
そんな理由なら、俺は絶対に貴様を許さん!
賞味期限切れのロールケーキのクセに…(省略)
対して男前な顔もしてないクセに女好きって馬鹿だろ。
どれだけ盛れは気が済むんだ貴様。
其の年になって子供何人いるんだよ。(省略)
母上に頭が上がらなかったヘタレが。
貴様、母上が死んだからっていい気になってるんじゃないか?」

長々とシャルルに対しての暴言を吐きまくったルルーシュ。
何時の間にかルルーシュの傍にいた緑色の髪をした女。

「ルルーシュ、本題からかなり反れてるぞ」

「いいんだ。
此れは7年間の俺とナナリーの恨みだ。
あのロールケーキに対するな…」

C.C.と呼ばれた女は、はぁ、と溜息を付いた。

「そうだな。
お前はあの男が大嫌いだったな」

「ロールケーキ。
ユーフェミア、コーネリアは我が黒の騎士団の仲間となった」

ルルーシュがそう発言すると、ダールトンを始めとする日本人とブリタニア人、黒の騎士団までもが驚愕した。

「ひ、姫さま!?
どうして其のような!」

「ダールトン貴様、私の意見に背くと言うのか…?」

「いえ、そのような…っ」

「私はルルーシュとナナリーの傍にいたいのです。
あのロールケーキの訳の分からない髪型をしている人を、ずっと父と思いたくなかったから、私は此処で宣言します」

「ユフィ、遠慮なく言ってやれ」

「はい、お姉様!」

深呼吸をし、ユーフェミアはカメラに視線を向けた。

「ルルーシュとナナリーを苛めるお父様なんか大嫌いです!

あの舌をまくような喋り方も
センスのない髪型も
全部ぜーんぶ、

大嫌いです!

私、ユーフェミア・リ・ブリタニアとお姉様はルルーシュを手伝って、反抗期に入る事を此処に誓います。

ルルーシュとナナリーにお父様のいない世界を皆さんでプレゼントしましょう!!」

反抗期ってっ!

「よく言ったな、ユフィ。
そうゆう事だダールトン。
分かったであろう?」

ギロリと睨み付けると、ダールトンは押し黙った。

「え…」

「文句でもあるのか?」

「狽「えっ…」

「ギルフォードにも連絡を入れておかないとな」

「スザク、貴方は私の騎士ですから一緒に黒の騎士団に入団ですv」

行政特区「日本」が何故か、ある意味凄い式典になってしまった。

ユーフェミアとコーネリアが黒の騎士団に寝返るとは…。

「さぁお兄様、ロールケーキのいない世界を皆で作りましょう!」

「嗚呼、取り敢えず最初はあのロールケーキの髪全てむしり取るか…」

「其れもよいなルルーシュ」

「記念撮影もしなければなりませんね!」

「…ひ、姫さま…」

「…どうなるんだろ…」



END...

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