ヨークシンと幻影旅団

 
あのROMカードを調べた所、中に記録されていたのはグリードアイランドと言うゲームらしい。
そして、其のグリードアイランドとか言うゲームをネットで探してみると全て品切れ。
限定100本と言う希少価値の高いゲームだった。
しかも、値段は58億。

天空闘技場で稼いだ金合わせても4人で16億。

ハンター専用??其れで金額が58億?
此れ作った奴絶対アホだろ。

独房で会ったミルキとか言うブタくんに電話をしてグリードアイランドの事を聞いてみる。
何でも、ゲームに詳しいとかで。

でもよくよく聞いてみたら、発売当日5歳で、100本の限定販売に対し応募が2万件を超えてやむなく諦めたとか。

そして、コピーしたROMカードを交換に、出回ってそうな場所の情報を2つ手に入れた。

ハンター専用西都とヨークシンで開かれるオークション。

俺たちはまたクジラ島を旅立った。
海、空の旅を経て俺たちは途中にある町の公共のパソコンから、ハンター専用西都にアクセスしてグリードアイランドに付いて情報をもらう事に。

グリードアイランドとは念能力者が作ったゲームソフト。
ゲーム100本全てに念を込めた。
ゲームを始める時に念を使ってゲームが始まり、ゲームの中に引きずり込まれるらしい。
例えゲームの電源を消してもゲームは動き続ける。
電源が切れた時は、其のプレイヤーが死んだ時。

ヨークシンのオークションの最低価格が、89億と既に値上がった状態だった。

しかも、難易度は優しいG。

金さえあれば楽々手に入る品物だから?
つか、58億がそんなに簡単に集まるとでも?アホ抜かせ。
そんなの金持ちが有利に決まってんだろうが。

ゴンとキルアか8億を元値に増やそうと試みる。
ま、きっと失敗するだろうけど。

8月29日、オークションも後わずかとなり2人の残高を見てみると…

案の定、2人で8億あったのが500万ジェニーに減少していたのを知り、拳骨をお見舞いしてやった。

俺と鹿丸は其の間、30億を何とか稼いだ。
キルアの携帯を借りて、シルバに連絡してみたり。
偶々近くで依頼があるからって言ってちょっと殺してきたり。
情報売ったり。

ゾルディック家とかいいネタだった。←
ま、ネタを売った所でどうこう出来る人間ではないから問題ないと思うしね。

「フリーマーケット?」

「そ。もう要らなくなったモノを安値で売ったりする場所。
中には掘り出し物もあるから訪れる奴の中には其れ限定を見つけて買うのもいる」

「宝の宝庫ってヤツか」

「ま、実際見てからじゃねぇと分かんねーけどな」

「先ずは携帯だろ」

随時連絡出来る手段を手元に置いて置かなければ。

「どれがいいんだ?」

「今売れ筋No.1!超薄型で…」

「ポケットにも入るし値段もお手頃だし、じゃあ其れ…」

「其れは止めとけ」

其の声を聞いて、振り返ってみると懐かしい顔が其処にあった。

「使えねー国も結構あるし防水でもねー。
もっといいのがあるぜ?」

「レオリオ!」
「オッサン」
「レオレオ」
「えっと…よ」

「ゴン以外に殺意が湧いた…!
つか鹿丸テメェ!名前くらい覚えてやがれ!」

久々のレオリオ節炸裂だな。

そして、レオリオはカブトムシの形をした携帯を勧めてきた。
値はちょっと張るが、ハンターとしてやってくなら此れがベストだと教えてくれた。

「よし、オッサン此れ4つを20万ジェニーて売ってくれ」




「1つ11万ジェニーか…」

「40万からよくそうも下げられたな…」

「こうゆうのは俺に任せとけ。因みに俺は此れを8万で買った」

一番オークションに向かない奴だな。

其れから、レオリオも交えての資金繰りの会議でレオリオがいい手があると言ってきた。

「(其れが、此れか…)」

「さぁさぁ見てらっしゃい寄ってらっしゃい!
先程買ったばかりのダイヤ!50万ジェニー相当の保証書付きだよー!
其処のお兄さんたち、奥さんや彼女にどう?」

「そんな金なんてねーよ」

「まぁまぁそー言わずに!
其処に座ってる子供と腕相撲をして勝てれば此のダイヤは差し上げますよ!
参加費用はたったの1万ジェニー!」

「よし、俺やる!」
「俺も!」

キルアがダイヤを持って、ゴンが腕相撲の相手か。

俺と鹿丸は目立ちたくないから人ごみに紛れての観察係り。

「(こんな楽してお金もらっていいのかな…)」

「おっとー!此れは!初めての女性の挑戦だ!」

十字架のネックレスをした眼鏡の。

「鹿…」

「嗚呼…」

血の匂いがプンプンしやがる…。
あの女、何者だ…?

そして、勝負はゴンの勝ちだったが、女と対戦したゴンは本気だった。

「ちょっと行ってくる」

「御意」

去る女の後を追うように、俺も人ごみに消えていった。







暗部用の衣装に変化した。
もちろん目立たないよう黒のフード付きのコートも着用して。

女は路地に入り、2人の男と落ち合った。

小柄な細目の男と真逆の大柄で耳朶の長い男。

「負けちゃった。あの子、強いよ。
欲しかったんだけどなあのダイヤ」

「お前が弱いだけネ」

「何で左でしなかったんだ」

「あ!そっか、あの子が右手出すからつい…もう一回してこようかな?」

「止めとけ。もう仕事の時間だ」

「金払ってモノを買うなんて邪道ネ。
私ら盗賊、欲しいモノは奪い取るヨ」

気配を消して会話を盗み聞きしてる俺の存在には気付いてはないらしい。

其れにしても、此の3人徒者じゃねぇな…。



後を追うと、豪華なホテルに辿り着いた。
ガラの悪いオッサン連中が一つの部屋に集まっていた。
そして、ステージ上に現れたのは先程の男2人。

「皆様ようこそお出で下さいました。
堅苦しい挨拶は抜きにして、さっさとくたばるがいいネ!」

ーガチャッ

大柄な男の指の先が外れ、其の瞬間、外れた指からマシンガンのように銃弾が集まるオッサン連中に飛んでいく。
俺は咄嗟に天井に移動し、其の様子を伺っていた。

念能力者か…。

途中、風船らしき人形を使える念能力者がいたが、弾は貫通して体に数十発も受けて、血を吐いていた。

「私の出番なかったネ…」

盗賊、ね。
静かに見つめる先に、ゴンと勝負した女。

「デメちゃん、此処にある死体と所持品全て飲み込んで。あと、椅子も」

デメちゃんと呼ばれるモノは掃除機のようにドンドン死体と椅子、此処にあるモノ全てを飲み込んでいった。

何て能力だ。
こんなのも出来るんだな、念ってのは。

男たちが去った後の部屋の中は何もなかったように血は愚か埃1つ落ちてはいなかった。

そして、時間を空けてやってきたのはクラピカだった。

「…どうゆう事だ!?」

「クラピカ」

「Σ誰だ!」

天井から下へ降り、クラピカの前へ。
暗部用の衣装だった為か、声だけでは気付かなかったらしい。

「俺だよ、クラピカ」

面を取ると、クラピカから警戒が取れ近寄ってきた。

「鳴門!どうして君が此処に!?」

「ゴンたちと一緒の此の町に来たんだが、ちょっと気になる奴らがいてさ。
追って来たら、此処に」

「此処にいた人間は何処に!?」

「全員死んだよ」

「Σなっ…」

あの風船使いと男と女が仲間だったらしい。
其れはもう、残念としか言いようがない。
相手が悪過ぎた。

「…鳴門は黙って見てたのか?!」

「相手がどんな能力かも分からないのに危ない橋を渡る主義はねぇよ。
其れに、俺はお前の仲間だと知らなかったし、でも知ってても助けはしないだろうな。
彼処にいたのがクラピカなら助けただろうけど」

俺はさ、知らない人間なんてどうでもいいんだ。基本。

顔見知りでも話した事があったとしても、其奴を助ける理由が見付からない。

「クラピカ、俺はお前を助ける理由がちゃんとある」

「…理由…?」

「ゴンの友だちだからな、お前は」

「ゴン、の?」

オッサン連中の仲間うちもホテルへやってきてガヤガヤと騒いでいる。

「奴らを発見しただと!?何処だ!」

「気球に乗って移動中だ!」

空か…何ともゆっくりな手段を選んだな…。

「どうする?クラピカ…追う?」

「当たり前な事を聞かないでくれ」

ゆっくりと怒の感情を出してきたクラピカ。

そっか、奴らが幻影旅団か…。

「じゃあ、俺行くわ。クラピカの邪魔したくねぇし。其れと此奴置いておくから使ってやって」

片手て印を組み分身を作り出した。

「役に立つから。
もちろん危ない時は助けてくれると思うし逃げる時も目眩ましもしてくれる」

「分かった。其の時がくれば…」

「じゃあ、頼むぞ」

「御意」

そして、俺はゴンたちの元へと戻っていった。

幻影旅団、か…。

強そうだな彼奴ら…。
 

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