擦一護→←←←←藍染 R-18

 
「此れは実に面白いものを見つけてしまったね…v」

モニター室にある、現世の映像を見ていた藍染はある画面に釘付けだった。

「まさかあの彼が…全く人とは謎だらけだよ」

「ホンマですね」

其の画面から目を反らす事なく笑みを零していた。

「あの子ぉが、ねぇ…v」

其の少年は、人間でありながら人並み外れた霊力と死神の隊長格に引けをとらない能力を持つ、ただの高校生。

「藍染はん、此れを逃す手はあらしまへんよ?」

「もちろんさ」

そんな彼に、藍染は前々から興味を惹かれていたのだ。
事ある事に接触してきた彼を、藍染は何度奪い去ろうとした事か…。

チャンスはいくらでもあった。
だが、何故奪い去る事をしなかったと言うと藍染には少し考えがあったからだ。
死神たちの前で奪い去る事もかなり興味をそそられたが、其れよりも確実な方法を。

其の計画を実行しようとした矢先の事。
死神代行の、あんな姿を目撃したのだから…。

ギンの言う通り、目撃した事により藍染の気持ちはもう既に固まっていた。

彼を、奪ってしまおう…と。

「ほんなら、行ってきはったらええですよ」

「おや…君も少しは彼に興味を持っていると思っていたんだが…」

「興味があるんはありますけど、藍染はんみたいにソッチ系とちゃいますから、僕」

返ってきたギンの言葉に目を丸くさせた藍染。
此の話に乗ってくると思っていた藍染は驚いていた。

「そうか、なら私1人で挨拶をしに行ってくるよ」

「はいな、お気をつけて」

「嗚呼」

此れからどうゆう展開になるか楽しみにして…。

























【一護Side】


足りない、全然足りない。

何かが満たされない。

「………」

目の前に横たわるのは、人間だった塊。
血塗れでもう息のないただの人形。

「………全然、足りない…」

此奴が誘ってきたんだ。
此れでどう?って、指4本立てられて話しかけてきたからOKしたけど全然気持ちよくなくて、思わず殺しちゃったんだよ。

仕方ないだろ?
此のおっさん下手クソなクセに物凄くガッツクから。

かなり前からこうだった。
何故かそわそわしたり、無性に体が疼いたり、年頃なのか気分の問題なのかと何度も思ってた。

そわそわした時は喧嘩した。
体が疼いた時は1人で処理してた。

其れでも何かが足りなくて…。

そして、初めて、人を殺した時…
ちょっとだけ何かが埋まった気がしたんだ…。

でもまた同じ事の繰り返しだった。

「…」

足りないんだ。

全然、満たされない。

スリルが足らないのだろうか…?
初めての時は、喜びでゾクゾクと体が震えたのに。
其れさえもない今は、俺には一体何が足りないんだろうか…。

「足りない、よ…」

「何がだい?」

小さく呟いた、俺の声にある筈もない返事。

「買b!?」

ヤバい、そう思って勢いよく振り返ると其処には見知った顔があった。

「狽、藍染 惣右介…?!」

其の人は敵対してる人物だった。
こんな所を見られてしまって少し動揺してる俺がいた。

「なん、で…此処に…」

一番厄介な奴に見られてしまったかもっ
仲間なら何とか誤魔化せたけど、此の人は別だ。

敵対してる人物なのだから…。
まさか、俺が人を殺した事をネタに…!

ネガティブな考えをしていると、

「しかし随分と派手に殺したんだね…そんなにむしゃくしゃしてるのかい?
此の場面を死神たちに見つかったりしたらどうするつもりだたったんだい?」

「…」

藍染 惣右介はクスクスと笑いながらそう言った。

どうして、笑っていられるのだろうか。
オッサンを殺したのは確実に俺だと見破っているのに…。

「そんなに身構えなくてもいい。
私は死神に此の事を伝えるような真似はしないよ。
そんな事をしたら折角のチャンスが台無しじゃないか…私的にはね」

スゥ、と細められた目で見つめられると

「…っ」

ゾクゾクした。

俺、もしかして喜んでる…?
藍染 惣右介に此の場面見られて…?

「情報集めの為に、私は現世の様子を何時も見ているのだよ。
今日は偶々君が映っていたからね、少し挨拶でもと思って来ただけだ」

普通の人間なら、こんな言葉は出てこないよな…。
人間でありながら人間じゃないような、そんな俺。

「あ…のっ…」

「ま、偶には息抜きも必要なのかな?
尸魂界では人気者でやたら息も詰まるだろうからね」

此の人は死神代行である俺が人を殺しても何も動揺もしない。
死神に其の事を報告する事もない、と口で言っていたが実際にそうだと確信した。

するなら、此処に現れる前に何かしら手を打って俺の仲間に伝えている筈だ。

そう思ったら、ほんの少し…

ほんの少し………

「あの…」

「ん?」

スリルを味わいたくなってしまったんだ。

きっと、今まで味わった事のないスリルが味わえるんじゃないかって気がしてきた。
此の人なら、足りない何かを埋めてくれるんじゃないかって…。

「ねぇ、足りないんだ…」

「足りない?」

「足りない…全然…」

少し重たい腰を上げて、俺は藍染に抱き着いた。

「おや…v」

「お願い…藍染…」

ほんの少しのスリル。



















虚圏にある虚夜宮にやってきて、藍染の部屋に着くなり俺は着ていた服を脱ぎ捨てて、すぐさま行為に持ち込んだ。

「あ、あ、ん…んぁっ!」

ただっ広い場所にポツンとある大きなベッドの上に素っ裸な俺は藍染に跨がり、自ら腰を振っていた。

「そんなに締め付けると我慢出来なくなるよ…っ」

「んンっ…だっ、て…!」

さっきの行為とは全く逆だった。
藍染の手が触れる所の全てに電流が走る感覚に、体を震わせた。

だけど、藍染の手が触れる所が、熱くて物凄くビリビリして…。
だから逆に押し倒して俺が動いているんだけど…。

「気持ち、よく…てっ」

俺だけ余裕ないみたい。
実際、藍染は涼しい顔してる…。

あんまり、気持ちよくないのか…?

そんな事を考えていると…

「しかし」

ムクリと上半身を起こした藍染の顔がすぐ其処にあった。

「っ…」

もう少しで、キス出来そうな距離。

「君がこんなにイヤらしく、こんなに可愛い声で鳴くとはね」

「あ…」

「想像もしなかったよ」

そっと藍染の手が俺の頬に触れた時に、ゾクゾクと体が震えた。

「っ…ぁ、ん…」

こんなの初めて…。
今まで色んな奴に触られても、気持ち悪くてヘドが出るくらいだったのに…。

何故だろう。
藍染に触られると…。

「ほら、動きが止まっているよ?気持ちよくしてくれるんじゃなかったのかい?」

そう言って藍染は、頬に触れていた手ともう片方を下へ下ろすと、腰に巻き付けた。

「っ…今動く、からっ…触ったらダメ…!」

「どうしてだい?本当は触って欲しいのだろう?此処も、此処も…」

藍染の手が片方は胸に、もう片方は俺のに触れた。

「こんなになって、触って欲しそうに見えるけど?」

固くなった胸のを指で摘ままれ、俺の先走りが溢れてくる先端を指の腹でグリグリと刺激されて

「ひ、ぁっ…ンっ…ぁ、あ、あ!」

最高に体が悦んだ。

「ダ、メ…ダメ…ん、あっ」

「何がダメなんだい?こんなに悦んでいるのに」

「ん、ンっ…そんなに触ったら、イッちゃ…っぁぁあああ!」

藍染の手に精液をぶちまけた後、俺はぐったりと藍染に寄りかかった。

「あ、はぁ、はぁ…はぁ」

どうしよう…。
凄く、気持ちいい…。

今までにない快感にかなり満足している俺がいた。

「もう終わりかい?」

「待って…今イったばっかでっ…!」

そんな俺を見て藍染は、手に付いた俺の其れを綺麗に舐めてるとニヤリと笑みを零す。

「なら、今度は私が…v」

そう言って、下から突き上げてきた。

「Σひぁっ、あ、ま、待っ…ああっ!」

急な刺激に俺は思わず藍染にしがみついた。

「此れ以上待てないよ」

容赦なく下から突き上げられて、俺は悦びに声を上げる。
急な強い刺激に息子はもう勃ち上がって涎を垂らしていた。

「あ、あ、あ…ん…ンっ…」

始めはあまり期待してなかったんだ。
藍染も今までの奴らと同じだろうな、なんて考えてた。

だけど、こんなに気持ちいいとは思わなくて、其れに此のスリル感が堪らない…。

「…クセに、なりそ…っ、あ!」

つい、ポロッと出てしまった言葉。

「ん?何がだい?」

「……アンタと、こんな事するのがっ」

「君なら何時でも歓迎するよ」

軽くリップ音をさせての、初めてのキス。

「っあ…」

ただ触れるだけのキスが焦れったくて…

「もっと、して…」

そう言って、今度は俺からキスをした。

誘うように口を開けて、藍染の唇をペロリと舐めてみれば

「ん、ンっ」

後頭部を押さえられ、すぐに舌を絡め取られた。
絡められた舌がビリビリした。

キスの間も藍染は止まる事なく刺激を与え続けていた所為で、俺は限界が近付いていた。

「んぅ、ふっ…ぁ…や、も…」

「イキそうかい?」

「ん…っ!」

口を離し、藍染は俺の反応を見て余裕綽々で笑って見せた。

「なら」

そして、藍染は俺の腰をガッチリと掴みさっき以上に激しく揺さぶってきた。

「Σひ、あっ…ちょ、待っ…あ、あ、あ、あ…イ、ク…イっちゃ…!」

「私もそろそろ」

「あああああっ」

「っ…!」

藍染の精液を中で感じつつ、同時に射精した其れは俺と藍染の腹を汚していた。

「はぁ…はぁ…はぁ…」

物凄く、気持ちよかった…。

今まで感じた事ないくらいに感じてしまった俺…。

相手が藍染だったから?かもしれない。
俺と藍染の関係は命をかけて戦う敵同士だから、普通ならこんな事絶対に有り得ないし…。

そんな中でふと思った事が1つ。

「藍染、は…」

「何だい?」

「俺の事、どう思ってる?」

「随分直球な言葉だね…」

「え、あー、違くて。敵としての俺だよ?」

乱れた呼吸を整えながら、俺がそう言えば藍染は返事をする前に俺の顎を掴み上を向かせた。

「私にとって、君は特別だよ」

「とく、べつ…?」

「君を死神から何度奪い去ろうと考えた事か」

其れって…。

「君を奪い去るのは簡単だろうけど、ストーリーが思い浮かばなくてね。
より死神にダメージをと思っていた所の今日だったのだよ」

だからあの時チャンスって言ったんだ。

「ねぇ、さっきの事覚えてる?」

「??どの事かい?」

俺なら何時でも歓迎するって言ったよね?

「今までの、嘘じゃないよね?」

「もちろん。私の本心だよ」

奪い去りたい程、俺を好きって解釈してもいい?
俺の勝手な解釈で思い違いとか言わない?

「藍染と会うにはどうしたらいい?」

「おや…v」

今度は俺から。
藍染の首に腕を回して、軽い触れるだけのキスをした。

「其の気になってくれたのかい?」

「…秘密」

「其れは残念」

クスクスと笑いながら、藍染は俺を組み敷いた。

「んっ」

繋がった侭の其れは、俺に程よい刺激を与えてくれる。
其の刺激で俺は少しずつまた熱を持ち始めた。

「まだ時間はあるかい?」

「聞くぐらいなら、動かな…いでよっ」

「其れは悪かったね」

クスクスと笑う藍染に俺は両手を伸ばした。
其の両手を藍染の首に巻き付け、またキスをした。





其れからは俺も藍染も時間を忘れて快楽に溺れた。

行為を終えた俺はかなり満たされて満足していた。

「また来ても、いい?」

「君が望むなら何時でも歓迎するよ」

頬に手を添えて、藍染は軽く触れるだけのキスをする。

「だからって仲間にはなんないからな」

「おや、勧誘したつもりはなかったのだがね」

クスクスと笑う藍染。

俺は死神代行。
虚退治が仕事の高校生。

死神の所はまだ居心地がいいから。
つまらなくなったら、分からないけど。
俺は気まぐれだから…

「連れ去ったりしちゃ、ダメだよ?」

「どうしてもかい?」

「其の時がきたら、の話だけど。
もし俺が死神の所にいるのに飽きたら、其の時は藍染に言うから。
そしたら連れ去られてあげる」

今は死神の所にいたい。
だから、藍染との此の関係が俺を満たしてくれてるんだと思う。
敵とこんな事してるなんて、スリル満点じゃん。

「期待して待っているとするよ」

End…

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