Detamation!? ギャグ?

 
「またお前か」

「其れはこっちの台詞だ」

鳴門に会いに行こうと、決断し、木の葉に着くと此の状況。
此で何回目か…。

「大体、風影のクセして鳴門に馴々しい」

「最近出来た国に言われたくない」

「星隠れは昔からある!」

「御伽話の中でか?」

門で出くわしたら、取り敢えず口喧嘩。
戦闘が起こらないだけ奇跡と思っていい。
だかが、口喧嘩なのだから。

二人にとっては…。

「此れは…風影様に、星影様…お二人揃って…」

飛び交う殺気に顔色が悪くなるのは此の木の葉の門番。

「二人揃ってだと…?」

「風影と一緒にするな吐き気がする!!」

「降って来た星の力を利用して五大国の仲間入りした奴と俺を同じ扱いをするな」

「其れの何処が悪い?」

「全てだ」

「俺達は昔から星の力を使って修行してたんだ!」

「ほう。其れはよかったな」

「一々頭に来る奴だな風影…」

「其の言葉そっくり星影に返してやる」

お互いに殺気をぶつけ合いながら喋っている為、殺気を向けられてる訳でもない筈なのに、嫌な汗は頬を伝い、足はガクガク震えるしまつ。

「お話の途中すいません…っ…火影様は…今、午後の会議中…で…御座いま…」

「…関係ない」
「…問題ない」

声を揃え、そう放つと姿を消した。
そして、消えた二人に気が抜けたように門番は バタン…と倒れ意識を飛ばした。

「今、何か音が…って!!狽ヌうしたんだお前!?」














「何故ついて来る風影!」

「こっちの台詞だ」

同じ道を同じ速度で駆け抜ける。
お互いに其れが気に入らない様子で、睨みながら競走をしていた。

「孔雀妙法」

特殊なチャクラを放出し、其れを翼の形にした昴。

「お先に♪」

ニヤリ、と笑みを零し空を飛んで行った。

「…」

我愛羅は昴を気にする事なく、着々と鳴門に近付いて行った…。














我愛羅が執務室の前に着くと、扉の前に立っている雛多と目が在った。

「あ、風影様…こんにちは」

「久しぶり…って前に来たの一昨日だったわね…」

隣りには猪が。

「…鳴門はまだ会議中か?」

「そうよ?まだ別室にいるわー」

此の二人は火影直属の部下。
暗部にも鳴門直属の部下がいるが、其れは佐助と牙と案山子と餡子を合わせ約30名程…。

鳴門直属の部下になろうと、皆が皆腕を挙げて最近じゃあ木の葉は六大国に於いて最も戦力の在る国と言われ、木の葉に喧嘩を売る様な馬鹿な国はいない。

砂と星と木の葉のトライアングル同盟。
其れを組んだ事にもより、砂と星に喧嘩を売る様な国も、いなくなった。

「猪ちゃんっ、風影様に失礼だよ!!火影様だって…」

互いが互いを助け合い此の同盟を組んだ事に、戦力は膨大な物となった。

「いいじゃないー?同い年なんだし、堅いわねー雛多は…」

「別に構わん」

「ほら、我愛羅もそう言ってんだからー。気にしないの!」

「あ…うん…」

「そう言えば。星影の阿呆を見なかったか?」

先に来た筈だが…と言うが周りに昴の気配も感じない我愛羅は不思議に思う。

「(阿呆って…何かキャラ変わったわね我愛羅…)見てないわよ?」

「星影様も木の葉に来られてるんですか?」

何時もの事。
同盟国同士、(鳴門を中心に)仲が良いとはいえ…此の二人に関しては全く犬猿の仲と言っても過言ではない。

鳴門を巡っての 恋敵。
影同士の醜い、子供の喧嘩。

本人達にとっては其れは只の口喧嘩。
其の口喧嘩は、二人以外の人間から言わせて貰えばちょこっと戦争に匹敵する。
犠牲となった人は数知れず…あの案山子だったり 牙だったり。

「木の葉に着いた時に出くわしたからな。彼奴も余程の暇人だな」

「(否っ アンタもだろ!?)人の事言えるのー?又 手毬さんに怒られるわよー?」

「俺が来た理由はちゃんと補佐に伝えてある」

「「(め…珍しい…)」」














其の頃、会議が行われている部屋では…。

「じゃあ、会議は此で終わる」

席を立った鳴門に、補佐となった鹿丸が近付いた。

「火影様。本日、風影様がお見えになるそうです。何やら暁に付いての情報を入手したそうで」

「我愛羅が?分かった。直ぐに向かおう」

鳴門は鹿丸を連れ、我愛羅が待っているだろう執務室へ向かった。











「我愛羅っ」

勢いよく扉を開けると、

「鳴門」

「鳴門!」

「あら鳴門」

「火影様…//」

我愛羅、昴、猪、雛多の四人がソファに座り、仲良くズズズと茶を啜(すす)っていた。

「お前等…呑気に茶なんか飲んでる場合かよ」

「出たんだから仕方ないだろう」

「そうだ。折角出して貰った物を」

はぁ…と溜息を付いた鳴門。

「猪、雛多はもう下がって良いぞ」

「はい…//」

「は〜い」

パタン、と扉が閉まると今まで猪と雛多が座っていた場所に腰を掛けようとすると、

「此処」
「鳴門」

と二人同時に我愛羅と昴の間の場所をポンポンと叩いた。此処に座れと、催促をする二人…。

「………はぁ」

大きく溜息を付き、鳴門は仕方なくまた移動し我愛羅と昴の間に腰を下ろした。

「で。我愛羅は暁の情報を持って来たって聞いたけど、昴は何しに来たんだ?」

「もちろん鳴門に会いに来た!」

「威張って言うなよ…北斗が可哀想」

鳴門がそう思うのも仕方ない。
実際、昴のデスクワークの殆ど彼女がしてるようなもの…。

「仕事より鳴門の方が大事だ!」

「ちゃんと仕事しろよ!少し位補佐を労ってやれって…」














我愛羅からの情報を聞いてく内に、三人の会話は暁に関しての話となった。

「風影ともあろう奴が、何処ぞの馬の骨とも分からん爆弾野郎に負けたなんてな。恥を知れ、恥を」

「敗北したからこそ、鳴門との距離が急接近したんだ。彼奴には感謝してる、でももう負けはせん」

そう言って我愛羅は鳴門の両手を熱く握る。

「鳴門から其の汚い手を離せ」

昴は無理矢理我愛羅から鳴門を引き寄せ、腕の中に閉じ込めた。

「お前こそ其の手を離せ」

「お前は里に帰って一人で砂遊びでもしてろ」

「孔雀インチキが。よくもヌケヌケと…」

「インチキって何だよ!?インチキって!!」

「貴様は遊園地でも行って孔雀と戯れていろ。其の方が貴様には似合ってる」

「人の話聞いてんのかよ?」

「つまらん話を聞いてやる程、俺は出来た人間ではない」

「本当、ムカツク野郎だな」

「孔雀インチキに言われたくない。あ、此の際だ、孔雀何とかと言うのを孔雀インチキに改名したらどうだ?革命を起こせ」

「孔雀妙法だ!何遍も言わせるなよ!!つか改名する訳がないだろ!?って革命って意味の使い方間違ってるぞ其れ!!」

言っては鳴門を奪い、言っては鳴門を奪いの繰り返し。
正直、鳴門も此の二人にチヤホヤされるのは嫌いではない。
寧ろ、こんな子供みたいに口喧嘩する二人を見て楽しくて仕方がない。

「喧嘩すんのはいいけど、里を壊すのだけは止めてくれよ?」

「「する訳がない!」」

こうやって真面目な顔して同じ台詞を言う所なんか、鳴門から言わせれば可愛くて仕方ない…とか。

だから敢えて止めようとはせず、何時も見守るのだ。


危なくなるまでは…。

「木の葉を壊滅するよりか、星隠れの里を潰してやる」

「そんな弱っちー砂で出来ると思ってんのか?直ぐ返り討ちにしてやるよ!」

「試しにやってみるか?」

「やれるものなら、やってみろ…」

「(此奴等最高!見てて飽きねー♪)はいはい。同盟国同士で潰し合ってどうすんだよ!」

くすくすと笑い乍、二人の間に座って居る鳴門がそう言うと、更に睨み合う二人。

「「く…っ」」

「大体な!」

「何だ孔雀インチキ」

「だから孔雀妙法だって言ってるだろ!!」

「こっちの方が言い易い」

「人の里の術を馬鹿にするな!」

「馬鹿に等してはいない。只、けなしているだけだ」

「蝿齒盾セろっ!」










「駄目だこりゃ…(笑」

今日の所は引き分けにしておこう。










End...

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