朝だよー 各部屋に回って子供達の毛布を剥がしていく。 これは、ニイナの日課になっていた。 「朝よー!みんな起きてー!」 元気な声にキッチンにはみんな集まってきていたが、まだ来ていない子が…… 「こらっ!レオン!起きないと皆において行かれるわよ!」 「まだ眠い…」 むにゃむにゃ言うレオンは毛布を捲った彼女に抱きついてきて、胸元へ顔を埋めた。 「もう!学校遅刻しちゃうよ、レオ…」 「レオン、何してるの」 クールな声と共にスパーンと見事なスリッパの音が響いた。 それは、気配もなく現れたエイダがレオンの金髪を殴った音だった。 「いっっ………」 「あ、エイダありがとう…でも今度から叩いちゃだめだよ」 「ええ。でもニイナ、セクハラには注意してね」 静かに去ったエイダ。彼女はいまだによくわからない子だった。 「レオン、ほら…大丈夫?」 手を引いて起こしてあげるとレオンは恥ずかしそうに頭を掻いた。 「朝から殴られるなんて……泣けるぜ」 「はいはい、皆待ってるからねー」 カッコつけたがる彼は学校では人気者らしい。 エイダとは逆に男の子は素直でわかりやすいものだとニイナは思った。 --- 泣けるぜ!使いたかったんです(笑) 140116 |