28 大発見である。なんとあの額に傷といういかにもな彼はかの有名なハリーポッターであるというのだ! と言うことを最近知りました。かの有名なって言われても全然分かんなかったけど。 みんなの話題が分からなさすぎて会話が成りたたなかったらちょっとこの子常識大丈夫なの?みたいな目で見られた。アウェー感が半端なさ過ぎたのでやっとこさ調べてやろうと重い腰をあげたらこの世界(というより魔法界?)はネットやらパソコンやら、文明の利器が皆無だった。 大丈夫か魔法界。生き残れるのは強者ではなく変化ができるものであるってかの有名なお方も申されてるぞ魔法界。これ今マグルに攻めてこられたら勝てるか分かんないんじゃないの。マグルもすごいよ今は核兵器の時代だよ。 あとマグルとか純血の意味をやっと理解しました。純潔じゃなかったのね。ごめんドラコ。 でも私はマグルどころか魔法も使えない一介のポケモントレーナーだし、どちらにもあてはまらなさそうなので放っておくことにした。人種差別反対! そしてこの授業である。 「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になる?」 しょっぱなからかの有名なハリーポッターいじめである。 えっハリーってなんかこう崇め奉れらてる系のアレじゃなかったん? どうやら人の噂は信用ならないものらしい。しかし教師はいじめに荷担したらいけないと思う。教育委員会に訴えられたらスネイプ先生教師生命危ないと思います先生。 ハリーが分からんと答えている横で、隣ふわふわの髪の女の子が必死で手を挙げている。ほほえましい。でもそのかわいいお顔でにらんでくるんです先生。寮差別反対! そして何故私がグリフィンドール側の席に座っているのかといえばドラコと同じ授業だからである。ドラコは見かけによらずまじめだった。そして世話焼きだった。私が眠ろうものなら一生懸命起こしてくるし、動く階段にいらついて授業に出る気がなくなった私を教室まで連れて行ったりもした。 でも中身20を超えている私としてはこう、授業内容がいささか簡単というかなんというか。人間自分のレベルにあったものでなければ眠くなるのは道理というか。察して下さい。 授業といえば、魔法薬学と言うから化学的なものを想像していたら見事に予想は裏切られた。 もっとモル計算とかビーカーの並ぶ実験室でやったりするのかと思いきや、大鍋にぶった切った材料を投入するというなんとも漢らしいやりかただった。あれこれ家庭科じゃね?と思った私は悪くない。 そして材料がなんか全体的に気持ち悪い。ナメクジ入れたような薬私飲みたくも塗りたくもないんだけど。 ポケモン達の応急処置には木の実が育つまではこちらの薬を使わせてもらおうと思っていたけども。木の実は傷の治りを早くするが傷薬ほど即効性があるわけではない。 なんとか対処法を考えないと薬品のアイテムには数に限りがある。のに。あまり使いたくない気がするのは私だけなのだろうか。 スネイプが先ほどのハリーいじめの中で言っていた解毒剤はどうにか手に入れたいとは思うが、自分で作れと言われて終わりそうだ。それならモモンの実のエキスを抽出して人工的などくけしを作った方が心にも体にも優しそう。材料的な意味で。スネイプ教授実験室かしてくれないかな。 しかし色々混ぜて大釜でゆでればあら不思議、どろっとした薬ができあがった。 おおー、と薬をみていれば(しかしおでき治すのにナメクジって)横でなんかものすごい音がした。 見ればグリフィンドールの生徒が鍋を爆発させていた。合掌。 1年生の最初の授業での小さなミスが爆発と大怪我に繋がるとか。なにこれ怖い。 生暖かい目でそれを眺めつつ、流れてきた薬に顔をしかめて避難したらグリフィンドールの生徒になんかにらまれた。理不尽。 そして授業後さんざんスネイプの悪口を聞いたが、スネイプは嫌みな物言いはするが授業は分かりやすいしちゃんと生徒のやり方やミスを見て的確に助言している。ただこの年頃の子供にはやはり耐えがたいものがあるのかもしれない。 人徳って大事。 ** そんな日常。 変化できるものが生き残る、はダーウィンの言葉から 130214 bkm index ×
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