次の日。
寝ている仁王にご飯食べて薬飲んでおとなしくしておけと置き手紙をして、いつも通り学校に行った。

幸村くんには"熱は多分下がってると思うけど今日は休ませておくね"とメールをしておいた。
(何で幸村くんのメアド知ってるかって？　昨日幸村くんからメールがきたからさ！　メールの内容は想像にお任せします。一言で言うとガクブルです)

だって本人たちが学校で直接私に会いに来たら私死ぬもん。



そのメールのおかげで今日も何事もなく家に帰れそうだ。
仁王、ちゃんとおとなしくしてるかな……


と、学校の校門を出た直後である。


「五十嵐有梨だな？」
「え？　……っ！！」


黒い服の男たちに布で口を塞がれ、無理矢理車の中に入れられる。


何……っ！？
誘拐……っっ！！？？


ちょ、私をさらってもいいことなんて何もないよ！？

いや、むしろ後悔するよ！！
だってこっちにはルシフェルという魔王がいるんだからね！？
わかってんの！？


なんてこと考えながら手足をばたつかせて必死に抵抗したが、男たちの力には勝てず、あっという間に車に押し込められ、ドアを閉められた。























五十嵐有梨























人生初
























誘拐されたみたいです。




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