46 広いよ氷帝
「はーっ 広いな氷帝!!」
ただいま五十嵐有梨氷帝学園にやって参りました!
立海から氷帝って意外と近くて、寝坊して10時くらいに家出ちゃったけど、まだ昼前くらいだわ。
良かった。
お嬢様を装って上品な格好で来たけど中身はバリバリ庶民だからね!!
頑張って上品に振る舞わないと!!
「にしてもテニスコートってどこだろ……」
どこかに案内板無いの?
「あーちょっと、そこのお嬢さん?」
「え、」
お嬢様に見えます?
やったね!
とか思っているとすぐボロが出そうなので思考は停止した。
シャラランと優雅に振り返る。
「げ」
「げ?」
白 石 蔵 ノ 介まさかの?
氷帝来て四天の人に最初に会う?
マジで?
「な、何かご用でも?」
「テニスコートならあっちやで?」
「え」
何故私がテニスコートを探していると……
「せやかてお嬢さん、今"テニスコートってどこだろう"って口に出てたで?」
あらやだ。
有梨うっかりぴょん☆
……キモッ
「ありがとうございます」
「いえいえ。今から俺も行くとこだったんですわ。一緒に行きはります?」
「あ、じゃあそこまで」
氷帝に来て四天の人に氷帝を案内されるって……
まぁいいか。
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