44 捕まった
見 つ か っ た『お、おっす! 不二先輩…』
「…っす…」
「二人とも何してるの?今は授業中のはずだよ?」
にっこり。黒い…黒いです…先輩…
「紗那ちゃん、体は大丈夫なの?」
『あ、はい。もう元気なんですけど、今日学校休んじゃって暇で…』
「そうなんだ。紗那ちゃんがここにいる理由はわかったよ。海堂は?」
「…」
にゃんにゃにゃーん!!
海堂先輩の腕から真白が逃げ出した。
"逃げるが勝ち"って…そんな言葉どこで覚えたの真白…
「あっ待ちやがれ!!!」
あ、海堂先輩うまく逃げやがったな!
んじゃあ私も追い掛けるフリをして…
ガシッ「じゃあ僕たちは海堂が戻るまでここで待っていようか」
捕 ま っ た肩にくい込んでいるほっそい指が地味に痛いです。
海堂先輩が戻ってくるわけないじゃない…
海堂先輩…真白…
一生怨んでやる…
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