35 毒草
白石先輩の温室はとてもキレイな草花で埋まっていた。
『あ、この花キレイ…』
「あ、それ
毒草やねん」
『
Σえっ』
ど、毒…
「そこの花も、そこらへんの草も、全部毒草や」
『…こんなにキレイなのに』
「…キレイな草花こそ強い毒を持っとる。
…自分を守るために、他人を犠牲にするんや…」
ビリ、と白石先輩を取り巻く空気が悲鳴をあげる。
な、に…
この、感じ…
「でも、キレイなもんはキレイやもんな!」
振り返った白石先輩が見せたのはいつもの特上スマイル。
…さっきのは一体何だったんだろう?
ま、いっか。
『そうですね! 私、これ好きです!!』
「あ、それは"天使の微笑み"いうてな――」
白石先輩は私の気に入った花について、丁寧に丁寧に、
それはもうご丁寧に説明してくれた。
「そんでな――」
『は、はぁ…』
どうしよう、
終わらないと、その時
「
つまらへんよなぁ…」
『
Σひゃわあぁあぁぁあっっ!?!?/////////』
耳元で何か囁かれたあぁあぁぁあっっ!!
このエロボイスは…
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