25 予感
私の歓迎会(?)が終わった帰り。
私はリンゴと一緒に初等部寮へ帰ることにした。
「――でなー!! ほんま、もう笑い死にする所やったー!!」
『あはははは!
リンゴアホ だね!!』
「
蜜柑や!」
楽しく喋りながら、本当に普通に、帰っていた。
「ほんでな――」
『うん』
その時――
ザァ……風が、草木を揺らした。
私は、何かを感じて後ろを振り向いた。
『――……』
「? 紗那? どうしたん?」
『…ごめん忘れ物した。先帰ってて!!』
「え!? ちょお、紗那!!??」
私は走り出した。
リンゴが見えなくなった所まで走って、私は足を止めた。
『…誰』
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