13 テニス部
「紗那!」
『あリョーマ』
クラスに戻ろうとした途中、リョーマに呼び止められた。
「どこ行ってたの」
『あは、ごめん。ちょっとね』
「部活動始まっちゃうよ」
『部活動?』
リョーマは「とりあえず、歩くよ」と言って歩き出した。
私はそのあとを追いかけた。
「アリス学園では放課後に、"能力別クラス"の活動と、"部"の活動があるんだ」
『へぇ、』
リョーマによると、
能力別クラス活動は月曜日と金曜日。
部活動は火曜日と木曜日にあるらしい。
能力別クラスは自分のアリスの種類によって別れて行うが、部活動はアリスは関係ないとのこと。
部はたくさんあって、テニス部やサッカー部などの"運動部"、美術部や吹奏楽部などの"文化部"にわかれる。
能力別クラスとは違って、入る入らないは自由。
「俺はもちろんテニス部なんだけど、紗那も入るでしょ? テニスできるし」
『うん!』
「といっても今テニス部は男子しかいないんだけどね。でも紗那なら大丈夫だと思う…――着いたよ」
到着した所は、かなり大きなテニス場。3コートずつに区切られたコートがたくさんあって、屋内テニスコートもある。
今はコート整備中のようだ。
「テニス部は、今は大きく、"青春チーム""立海チーム""四天宝寺チーム""氷帝チーム"の4つのチームにわかれていて、」
『
ちょっと待った何そのネーミング』
「歴代の先輩が付けたらしいよ」
うわぁ…
青春チームには入りたくないなぁ…
「紗那は俺と同じチームでいいでしょ」
『うん。ちなみにどこ?』
「
青春」
『
あばよ』
来た道を風のように引き返す。
そんな危ないチーム嫌だ!
ドンッ
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