11 星階級
「ちょっと藍原さん! あなた星階級いくつ!?」
のたのたとクラスに戻ると、パーマちゃん(先程名前を聞いたが忘ry)
星階級ね…
まぁでも知ってたらおかしいから知らないフリしておこうっと。
『…はい!?』
「やだ、この子星階級も知らないで棗くんと話して調子乗ってたの?」
「だから乗ってないっつーの」
いちいちツッコんでんじゃないわよーとか言い争いをしているパーマちゃんと心読みくん。(先程名前をry)
その様子を見ていたのか、りんごちゃん達がやってきた。
「星階級っちゅーのは…、…。…委員長説明頼んます…」
「え、あ、えっと、初めまして。学級委員の幻覚のアリスの飛田裕です」
『よろしくー』
りんごちゃんはわからなかったのか、後ろにいた委員長の後ろに隠れた。
「星階級というのは、生徒が学園から受ける、能力レベルや生活態度などを総合した評価システムのことで――一番良いのがスペシャル、次にトリプル、ダブル、シングル、星なし、となっていきます」
「ウチはシングル♪」
「僕はトリプルです」
「蛍もトリプルや!」
丁寧な説明をありがとうございます委員長。
りんごちゃんはちょっと黙ってよっか。
ほら蛍ちゃんに殴られた言わんこっちゃない。
「で!? いくつなの!?」
『…バッジなら先生にこんなの貰ったけど…』
ニヤニヤするのを我慢して、さっきのバッジを取り出す。
すると、パーマちゃんやりんごちゃん達の目が驚きで大きく開かれた。
「そ、それはスペシャル…!! あぁ、藍原さん…いえ、藍原紗那様!!」
「売上倍増だわ」
パシャパシャと写真を撮る小樽ちゃん。
新聞部にでも売り付けようなんて言葉聞こえない聞こえない。
「えーっ紗那めっちゃすっごーいっ!!」
『ありがとう』
にこっと笑うと皆が顔を赤くした。
なんだどうした皆。
「わ、私、紗那様のファンクラブ作るわ!!!」
『え、』
「あ、ウチ入るー!」
「僕もー」
「俺もー」
え、ええ〜…
何かファンクラブできちゃったよ…
てかパーマちゃんどんだけ態度変わってるの。
「おい紗那」
『ん? おぉ、
なつみくんどうしたんだい』
「…棗だ。ちょっと来い」
『?』
? やけに恐い顔してるな
どうしたんだろう…
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