…本気の玉砕


「ねえ、ディアッカ。今日って何の日か覚えてる?」
「もちろん、ミリアリアの誕生日だろ?」

おめでとう、とディアッカは、最上級の微笑で続けた。
ちゃんと覚えていた。
……が、それにしては解せないことがあり、ミリアリアは首を傾げてしまう。

誕生日と覚えてるのに、贈り物は無いの?

別に、プレゼントをくれとせがむ気は無いが、少し期待していた反面、何だか寂しい。
するとディアッカは、まるで時を待っていたかのように呟いた。

「プレゼントなら、目の前にあるぜ?」
「え?」

目をぱちくりさせるミリアリアに、ディアッカは赤いチョーカーを指差しながら言い放つ。

「オレ、なんてどお?」
「ディアッカ……」

ミリアリアの顔にも、笑みが生まれる。
笑みが生まれて――


「ムカつくから、そーゆー冗談やめて」


にっこり笑いながら。

かなり本気だったディアッカの『プレゼント』は、その場に何とも冷たい空気を生み出すのだった。


from〜…本気の玉砕〜
結びの一言
2/17UP
ミリアリアさんBDチョ短編。ミリィさん、誕生日おめでとう!!
そしてディアさん、もっと頑張れ(><)!!

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