トール×ミリアリア


海がある。
空がある。
崖がある。
小さな……墓標がある。


そこは、『島』。
トールが――死んだ場所。


「はい、チョコレート」

コトン、とミリアリアは、小さな包みを置いた。
バレンタインに贈る、想いの詰まったチョコレートを。


「一面、海だぁ……」


ふと、言葉無く空を見上げると、抜けるような蒼海が広がっていた。

蒼の海に流れる、白い雲の波。


ここに――トールは眠っている。


「……今日は、ひとりだけど……」


爽やかな風を受けながら、彼女はトールに問いかけた。



「今度は、ふたりで来ても良い?」



もちろん、答えが返ってくるわけは無く。


……幸せな頬に、一筋の涙が零れた……


from〜トール×ミリアリア
結びに一言
2/13UP
バレンタインネタ。トールの前にディアッカを連れてきたい。けどそれは、許されることなのか……揺れ動くミリアリアさんで。

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