もうすぐ


この頃、店先でチョコレートのコーナーをよく見かける様になった。
板チョコから、ちょっと高めのチョコから、どうしてこんなに沢山出てるんだろう……と、ちょっとだけ考えてみれば、もう二月。

そう、二月なのだ。
もうすぐ、乙女の一大イベント=バレンタイン到来である。


〈……それでか〉


となれば、ディアッカにも渡さなければなるまい。

去年のこと。バレンタインは、コーディネーターが大虐殺された日……というのも手伝って、ミリアリアは当日、何も用意していなかった。
すると、ディアッカは――


「は? バレンタインなんだぜ?! 何で俺、チョコもらえないの?! すっげーショックなんだけど!!」


――こんな風に、拗ねてしまった。
そんなわけで、今年は気合の入ったチョコレートを用意しなければならない。


〈……ん? バレンタインが近いって事は……もうすぐ私の誕生日じゃない?!〉


ふと、ミリアリアは思い出した。
バレンタインは二月十四日。
自分の誕生日は同・十七日。

仕事が忙しくて、暦感覚が無くなっていた。


〈今年は何くれるのかなー……あいつ〉


ディアッカのプレゼントは、かなり期待できる。
何せミリアリアの趣味嗜好を、ばっちり把握しているのだから。


早く誕生日が来ないかな〜……など考えながら、もう一度、並べられたチョコレートを見るミリアリア。
その、頭の中は――


〈……あのチョコ美味しそー……〉


とある店先で。

……思考をどんどん別の方向に走らせてしまうミリアリアだった。



from〜もうすぐ〜
結びに一言
2/1UP
店頭に並ぶチョコを見たミリアリアさんの願望。
…てゆーか、七国の思考回路(爆)
だって、だって美味しそうッ(>▽<)!!

*前次#
戻る0
-29/36-