気分はハロウィン


ミリアリアが、かぼちゃと格闘している。
手には、危なげながら包丁を持って。
テーブルの上でしかめっ面している所を見ると、決して「かぼちゃ料理」を作ろうとしている訳ではなさそうである。
不思議に思い、ディアッカはのぞき込んでみた。

「何やってんの?」
「ジャックランタン作ってるの」

ジャックランタン――それはハロウィンパーティーで使われる装飾の類。

「もうすぐハロウィンじゃない? せめて気分だけでもさ」

とても楽しそうなミリアリア。しかしディアッカは、思わず言ってしまった。
本音を。

「ミリアリアって……………………ひま人?」

ごべげっ!!

ハロウィンを楽しみにしているミリアリアと、ハロウィンに全く興味の無いディアッカ。
配慮の欠けた言葉がうっかり滑り出し、それはミリアリアに、怒りの一撃を発動させた。

「あーっ! せっかくもう少しで完成だったのに……壊れちゃったじゃない! どうしてくれるのよ!!」
「……そんなに大事なら、人に投げんな……」

正論だけ残し――ディアッカは倒れるのだった。



from〜気分はハロウィン〜
結びに一言
10/22UP
10月なのでハロウィンネタ。ミリアリアさん……カボチャは痛いよ(笑)

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