体育の日に


「ディアッカって、どんなスポーツ得意なの?」
「弓道」
「――うそ」
「……何だよ、その疑惑の目は」
「弓道って柄じゃない」
「傷つくこと言ってくれるね〜。これでもプラント弓道選手権優勝者だぜ?」
「ええ〜?!」

信じられないまなざしで、ミリアリアはディアッカを眺めた。
この男が弓を構える姿など、想像が出来ない。
しかしプラント弓道選手権優勝――ということは、プラントで一番の実力者ってことじゃないのか?

「……すごい」

彼の偉業を認め、ミリアリアが感嘆のため息をもらした時だった。

「……そんな名前の大会、プラントには無いぞ」

後ろから、アスランのツッコミが入る。
場の空気は……一転した。

「へえ〜。無いんだ」
「…………余計なことを」

かちん。

ディアッカが小さくつぶやいた一言で、ミリアリアとアスランの頭に、おかしな金属音が響く。
針を刺すような視線を受けながら、ディアッカは、静かに静かに食堂を後にした。



from〜体育の日に〜
結びに一言
10/10UP
話を創りながら思いました。
ディアッカさん――弓道やって(><)!!

*前次#
戻る0
-13/36-