肆


とき、どきなにかが、ふって、くる。ぎぃぎぃ、鳴いてる、なにかなにか。
おいしいた、べもの。わたし、わたしはおなかが、すいた。足りない…。まだ。たりないまだ。

「そら、ぽち。餌だ」
「え。なに旦那。これのことぽちって呼んでるの」
「飼っている動物には名前を付けるべきであろう」
「……まぁ、つけてたほうが楽だからね。てかこれって、動物として数えていいわけ?」
「生きているのだからいいのではないか?こうして餌も食う」

いつも。きこえる、のは二人のこえ。だれだろ、だんな……。だんな、さすけ、だれ。わたし?わたしは   わた、だれ、私。ゎ、キィ。

「しかしこの食事風景はエグいね。ゆっくり取り込んでいくってのがまた……」
「だが、中々興味深くはある」
「そうねぇ……与えてるのはなに?鼠だけ?」
「なんと!こいつの餌やりに協力してくれるか!佐助、俺は出来た忍びを持って幸せだ……」
「いや協力するとか一言もいってないから」
「そうか。今晩、貴様に渡す給料の事を考えようと思っておる」
「やめて」

きぃ、私は?わたしだったわたし。これ、しってるぞねず   あ、おいしい。キィ。わたしは、いき      。ぽち。あh。

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