弐


「どうやってこんな塊つくったのかねぇ」
「うーむ、あれならばこうなるだろう。爆弾兵の滓。こんなに綺麗なものではないが」
「やめろよ。想像しちまった」
「なんだ?爆弾兵の爆散など珍しいことではなかろうて」
「……旦那はさぁ、あれの肉片浴びたことないからそーいうこといえんだね」
「そうかもしれぬな。見つけた場合、早めに駆除しておるゆえ」

ばく、だん。ば、くだん。ばくだんばくだんばくさん。に、く。う、うう、あ?

いや、な言葉、ばくだ ん。そ、れ、におもわず、からだを、ふるわせる。ああ、あ、あ、なん、で   。からだが、からだが、なにかのかた、まりになったみた。い。あしは……、あしはあしはあしは?手、は?あたま、わたしは、どこ…………。

「……動いた?」
「動いたな」
「え、何これ生き物なの?」
「佐助、お前ちょっと……触ってみたらどうだ」
「はー!?普通にやなんですけど!旦那がさわれよ!」
「む……勿論俺とてこのような面妖なもの……正直な事を言ってしまえば触ってみたいが……」
「あ、触りたいんだ」
「俺に何があるか分からん。よって佐助ぇい!!お主にこの任務を任せた!!!」
「あんたってほんとクソだな」
「誰しも、我が身が惜しいものだ」

こ、の、こえ、はだれ、なんだろう。なにを、触るんだ、めん よ  ってなんだろ。

わから、ない。わからない。きいた、ことが、ある、こtば のようなきもする。し、そうじゃないの、も、あるような、きがする 。。、????

わからな、い、とうなる、わたしに、なにか、触れた。ふ、れ。ふれた。あ、ああ……?いま、どこに、ふれた、の?はなれ、た?

「……普通に肉って感じだな」
「素手で触ってみてはどうだ?」
「あんた、他人事だからそういうこと言ってるんだろ」
「勿論だ」
「…………俺様、仕えるところ間違ったかな……」

ためいき、がきこえた。つか、れてるんだ、ろ、か。きんぞく、のおと。あ?ねつがくる。わたしの、おくそこ、から。わたしにふれ、てい、る。これ。は、これは、これ、は。
おいしそう。

「……う゛ぁぢっ!?」
「佐助!?どうした!」
「…………っはー、なんだこれ。見てみろよ旦那、俺の指先」
「なんだこれは、爛れて……いや、溶けておるのか?」
「幸い、皮だけですけどね。こりゃ旦那が触らなくてよかったわ。あんた正解」
「む………」

おいしい、おいしい、お、いしい。もっと。
もっと、たべたい。さっき、の、あれ。おいし、かった。あった、かかったおいしいおいしいあったかい。もっともっともっと!
からだの、ひょうめ、んが、ざわざわ動く。でも、あしは、うごかなかった。手も、ない。わたし。?わたしは、なに?さっきは、なにを、食べたんだろうか……。


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