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わたしがすんでいた小屋があるやまのした。そこは草原だった。予想もしなかったその光景に、あんぐりと口をあける。あれ、真下はこうなってたのか。

「ナマエさんが嫌がってた、戦があった場所は多分もう少し先にいったとこだよ」
「そうか………」

法螺貝のおとは結構響くからねといって、慶次は私のてを引いて歩きだした。されるがまま、それについていく。草鞋のしたで、草がしゃくしゃくとおとをたてる。

「………戦は、もう、しばらく起きない?」
「どうだろうね。わからないや」

どんだけ戦をやめろっていっても、武将さん達はするからね、と慶次は寂しそうに言った。彼は止めようとした時があったのだろうか。

「なくなればいいのにな」
「うん」

しゃくしゃく、しゃくしゃく。草を踏む足のした。そこでぱきんとなにかがなった。私は慶次を止めて、それを拾い上げた。

「白い欠片だ。なんだこれ」
「…………骨、かな」
「骨」

こんな草原でも戦があったのか?と慶次に聞く。彼は多分ねと頷いた。そうか、と答えて俯く。この下には、どれだけ死体が埋まっているのだろうか。

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