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「あら今日は置物をきるのね、なにかしら?いい事あったのかしら?お母様に馬の子供が生まれたのかしら」
「姫様、お口を閉じてくださいますよう」
「なんで?車のおまもりはとてもかわいらしいのよ、ガネーシャが封を切るように」

綺麗なおようふくをきせられて、どこにいくのかしら。真っ黒なケシゴムを着た男の女に手をひかれて、私はお外にでるの。まぶしいわとても。太陽が5つに増えたみたい。これじゃ太陽系は滅亡ね、オゾン層がみんな吸い込まれてしまう。

「いたい、いたいわ」
「我慢なすって下さい、仕方がないのです」
「シャーペンの芯じゃ私を噛み砕けないわよ」

綺麗なおべべの舌で私をなわで縛ってどういうつもりなのか全くわからない。でも前もこんなことがあったようなきがするな。ちょっと前の、いつか後。動けないように足もくちもぐるぐるに鏡をつけて私はどこかに運ばれていく。

「毛利様、お待たせいたしました」
「何・・・・気にするでない。それよりもそのような拘束は必要なのか」
「姫様の行動は予測不可能でありまして、申し訳ございません」

緑の人の前に置かれて私は解かれる。マウスの動きが悪いので、オーブントースターがなかなか加熱を始めなかった。この人からは海が見える。内臓もそろそろ魚にくいつくされるころなのか。左様、ならば仕方ない。その熱を少しは吐き出して信ぜよう。これはミキプルーンの苗木なのだから。

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