佐助成り代わり4
でも、今日のダメージはかなりひどかったみたいだ。
住処へ帰る途中で使い物にならなくなり始めた太ももを、気合いでどうにか動かそうと試みる、が。腹に力を入れたので体調を更に悪化させた。なんてこったい自業自得。
「、っ」
ずぐ、と鈍く痛んだ腹を抱えて、蹲りたくなる欲求を押さえる。ここでそんなところを見せちゃ駄目だ。早く住処に帰ってご飯たべて眠ろう。
「……佐助?」
「…………ん?」
「いや……お前、大丈夫か。顔色が悪い」
「ああ……あいつに滝に放り込まれたから、疲れてて」
「たきっ!?お前よく平気で、……はやく帰ろう!私がおぶってやる!」
「え、」
むしろその申し出は一番いらないものだよかすがさん……。私が痛めてるのは内臓、つまりおぶられたりなんかしたら衝撃がモロに響く所なんだよ。まじかよこれは愛が試されてるな、妹分の可愛い助力を断るか否かだ。
「ん!」
「…………」
しかしこの、やる気満々な顔のかすが。うん断ることなんて出来ねぇや。住処につくまでに持ってくださいね私の内臓さん。
「…………お願い、シマス……」
「ああ!任せろ!」
よろよろとかすがに近づいて背中におぶさると、かすがちゃんはジェットコースターも真っ青なスピードで住処に走ってくれた。あはは、中身にかかるGが半端じゃないんだけど?吐き気を耐えた私偉い。疲れたから誰か誉めてください。
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