31


「………何か、情報は得られたか」
「……………」

お口ふきふきしながら地下室から出る。ぽかぽかと陽気な日光ににああ太陽ってすばらしい!とおもいながらぐーと伸びしてストレッチしてたら後ろからかけられた声。振りむくと孫市。んーきょうも素敵なお目目してますね。

「………」
「………ふむ」

はい、と渡した紙を孫市さんがじろじろと眺めるので、俺も孫市さんの眼球をじろじろと眺める。でもそれにすぐに気付かれて距離をとられ、俺しょんぼり。いいじゃん視姦ぐらい好きにさせてよー。おれあんたのお目目は好きだけど絶対手は出さないんだからさー。

「お前は、私の目をみているようで見ていないな」
「………」
「だが、視線は私の目玉に向いている。………何がしたいんだ?」

特に何も、眺めてるだけで全然かまわんよ。まず今はじいちゃんの敵じゃないし。
ふるふると頭を振れば大きなため息。そ、そこまで嫌なの?見てるだけじゃんーおっぱい見てるわけじゃないんだからいいじゃーん。駄目なのかな。俺女の子みたいなおっぱいついてないからわかんないけどもしかしたら女性の目玉を舐めるように見るのはおっぱいと同じぐらい恥ずかしい事なのかもしれない。やべ、俺堂々とセクハラしたわ。そうだな、形もにてるもんな。真ん中にぽっちだもんな。ごめん孫市。
うんうんとうなずいて視線を外す。それにまた溜息をついた孫市がそれでも一応ご褒美みたいな感じであまったからって言い訳つきで俺に和菓子をくれた。わーい。

prev next

[back]