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紅を付ければ、夢は見なくなった。それとともに官兵衛さんとじいちゃんと俺でのんびり過ごす時間ーってのが終わりを告げた。楽しかったんだけどな、性的な意味も含めて結構満足したし。

「それじゃ・・・・小生は西のほうにいかなきゃならねぇから。世話になったな、北条殿。風切り羽」
「うむ。達者での、官兵衛殿」
「・・・・・・・」

あーあああ。関ヶ原だっけ。関ヶ原。なんだよ歴史でやったぞ俺の中で日本大2イベントな関ヶ原。関ヶ原と本能寺の変が一番印象に残ってる出来事なのだ。学が無いと言っていただいてもかまいません。事実です。俺のあたまんなかは内臓と血と目玉とそれから畑の作物だけです。あとじいちゃん。最近は官兵衛さんも一緒。
鉄球を引きずる熊男を見送り、俺とじいちゃんは顔を見合わせる。

「風魔よ・・・・残念ながら我らは官兵衛殿と袂を分かたねばならぬ事になった」
「・・・・・・・・」

こくりと頷く。すまんな、わしがもう少し若ければ、と言って俯くじいちゃんの肩をぽんぽん叩く。しょうがないじゃないですか、こんなこともあるんですよ。とりあえずぅ、僕はじいちゃんの障害をつぎつぎにかっさばいて抹殺していきますからァ。大丈夫ですって、な!

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