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学校はつまんない。俺の好きにできない。水槽の金魚も鶏小屋の鶏もウサギも池の鯉も。つまんないつまんない行く意味がわからない。あんなに色んな得物があるのになぁ。

「××くん!あそぼー」
「……いいよー」

えっとこの子なんて名前だっけ?俺が鶏小屋とかにいるといつも呼びに来る女の子。んー、こういう女の子もおっぱいでかくなったらマンガみたいにあんあん言うんだろうか。うわー女の子きもちわるいなー。あの顔だけはないわー。

「・・・・・なにするの?」
「おにごっこ!」
「ふーん」

ぐいぐい手を引っ張られて校庭に行く。皆が俺と女の子をみて手を振る。えーめんどくさいなぁ、鶏みてたほうが何倍も楽しい。あー家の近くの川にいきたい。そしたらほら、最近野菜作り始めたし。よくそだつんだよあそこは。でも犬に掘り返されたりするのが難点。

「●●が鬼なー!」
「ほら、××くん逃げよ!」
「んー」

ぼんやりつったってるうちにジャンケンに勝ってたらしい。女の子に手を引かれて逃げる。あーくそつまんねぇ、どっちかって言うと追いかけまわす方が俺の性に合ってるのに。

「・・・・・・・」

たったかたったか一生懸命俺の手を引いて走る女の子の手を強く握ってみる。どくどく感じる血潮。魚や野鼠と同じだ。スコップで解体したいなと思ってたらえっ?っと女の子が顔を赤くして振り向いてなんか照れ始めた。まじわけわかんねー。意味不明。まず俺にさわんな、お前らの価値は今のところおたまじゃくし以下だ。だっておたまは俺の畑の栄養になってくれるもん。最近は両親もカエルが少なくなったって喜んでんだぜ。


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