サヨナラ4
ちゃんと圧勝しました。こちとら元ポケモン廃人じゃい、なめんな。
負けちゃったねとフシギダネを撫でているレッドをみて俺もヒトカゲにお疲れさまと労いの言葉をかける。にこにこと笑うヒトカゲに俺のハートは打ち抜かれた。やべぇ……まじパネェ。♂とかまじどうでもいい、君は俺のメサイア。
それからの流れはちょっとゲームとは違って、レッドがお使いに行くことなくすぐに図鑑を貰った。うわーすげぇ、ハイテクノロジー。こんなの子供に預けるなよとか思わなくもないけど。
「それじゃじーさん。俺さっそくデータ取りに行くわ」
「気をつけてな」
「あ、僕も行きたい」
「いや、ここからはお前と俺は別行動だ」
「………なんで?」
「そうしたほうがデータが早く埋まるだろ?じーさんのためだ、我慢しろ」
本音は俺の貞操のためだが、それは黙秘してぽんぽんと頭を撫でてやるとレッドはへらりと笑って頷いた。こいつは昔からこれに弱い。
「うん、わかった」
素直な子は好きだ。ラブじゃなくてライクだけど。
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