サヨナラ3


ちなみに、レッドはちゃんとした男の子である。一緒に風呂入った時にしっかりついてたので間違いない。なのになぜジジイが俺とレッドを微妙に応援みたいな感じのたちいちにいるかと言うと、それは奴が面白い事が好きだからである。老人の娯楽とかいって迫られる俺と迫ってくるレッドをほほえましくにこにこと見ている。でもこの前思ったのは、絶対ジジイはレッドの性別を勘違いしてるってことだ。なんで男にリボンプレゼントすんだよ。レッドも付けるんじゃねえよ。似合ってるのがおかしいんだよ。

「グリーン、僕とバトルしよう」
「んあ?」
「僕の初めてもらってくれる?」

貰いません。黙った俺をみてレッドが悲しそうに目を伏せる。いやそんな顔されてもお前の発言がアレなんじゃないすか……。

「……まぁ、いいよ。バトルすっか」
「いいの?」
「んん……うん。俺もヒトカゲと一緒に戦ってみたいし」

な、とちょこりと俺の足元に座ってるヒトカゲの頭をなでるときゅう、と嬉しそうな返事が返ってきた。うはぁ……ポケモン、イイ。すごくかわいい。おれ将来ポケモンブリーダーになろうかなぁ。

「…………」
「……何だよ」
「別に……」
「ちなみにグリーンのヒトカゲは♂じゃ」

いや、いまいらねーからよその情報。あ、ポケモンに嫉妬の炎を燃やしたレッドが勝負を仕掛けてきた!えっちょっ怖い!顔が怖い!

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