2 昼ごはんを食べる


「高杉、今日も学食行くの」
「当たり前だ。パンなんかじゃ腹膨れやしねェ」
「ふーん。じゃ、俺は買いに行ってくるから。じゃあな」
「だから奢ってやるって」
「だから嫌だって!」
「何にもしねェのに」
「イヤイヤここで『何にもしない』って言っちゃう!? する気満々だったってことだろ!?」
「俺は過去なんぞにいちいちこだわらねェ」
「カッコイイこと言ってるけどただの無責任だからねソレ!?」




「トシ、飯どうする?」
「え? あー……先行っててくれ」
「学食? 購買?」
「や、あの……わかんねえ」
「じゃつき合うからさ、待ってるよ」
「ええっ!? イヤ悪いから、近藤さん先に行って……」
「大丈夫だって。休み時間にパン食ったし、ハッハッハ」
「イヤあの、つか風紀委員長だろ! 何やってんだよ!」
「誰だって腹は減るし? いいんだって」
「……や、俺はいい」
「飯食わねーの? 具合悪いとか?」
「そうじゃねえけど……」



「銀時。どうあっても学食だ」
「行けばいいだろ!? どーぞイッテラッシャイ」
「つれねェなァ。去年は奢ってくれ奢ってくれってしつこかったのに」
「それこそ過去は振り返るなよな!?」
「じゃあ現実を見てやらァ。土方なら近藤に絡まれてるぜ」
「ったく! だから行かねえっつってんのにこの子知ってて言ってんだもの! 質悪いよ!?」
「ああ、学年中で近藤も知らなかったな。二人揃って馬鹿なんだろ」
「土方は馬鹿じゃないから。純粋なだけだから」
「馬鹿同士お似合いだなァ。そっと見守るのも愛情だぜ」
「ヤダもん! それに土方嫌がってるじゃん!」
「……あ、オイ辰馬ァ! 学食行かねえか」
「おう、いいぜよ。金時も学食とは珍しいのう」
「行かねえっつってんだろ!」




「こ、近藤さん、俺、」
「ん? どうした」
「あの、今日はちょっと……約束あるからっ、」
「え、そうなの!? 悪い、気がつかなくって……つか早く言えよ! 遅れてない?」
「あ、だ、大丈夫だから……構わず行ってくれ」
「近藤さーん、置いていきますぜ。土方コノヤローは旦那と食いたいんでさァ」
「なっ!? 総悟テメー!」
「もじもじしやがって気色悪ィったらありゃしねえや。食欲なくす前に行きやしょーぜ」
「そうだったの? 悪いなトシ、坂田も言えばいいのに……坂田ァ! トシ待ってるぞ!」
「!」




「金時。ゴリラが呼んじょう」
「ななななんつった!? ひ、ひひ、土方が待ってるって……」
「気のせいだ気のせい。おい近藤、銀時は土方なんぞ待たせてねえからな」
「オイィィィ!? なに言ってくれてんだァァァ!?」
「おお、土方真っ赤じゃあ」
「ちょっ、離せ高杉ィィィ!! いい加減にしろォォォ!?」



「行っちまったぜ。さて銀時、学食にするか? 購買でなんか買うか?」






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