NGです!
Utsyo 地雷の方は

朝7時に目が覚めて、携帯に通知がきていることに気づいた。覗いてみるとトンチからのLINE。
『シャオロンが熱出して倒れてるらしいで』
僕はダッシュで着替えて家を出た。勿論シャオちゃんの家に向かうため。

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体温計を見つめぼーっとしていると、突然インターホンが鳴る。ピンポン、ピーンポーン、ピンポーンピンポン。煩いな、何の用や。こんなに非常識な鳴らし方、配送会社では無いのは確かだ、よっぽど急ぎの用なのだろうか。熱で怠さがMAXだった俺には立ち上がるのも一苦労で。そういえば最近、近所の女の子がインフルエンザだとかなんとか言っていたのを聞いた気がする。俺もインフルエンザか、なんて考えている間も尚、インターホンは鳴り止まず。停止しようとしている脳をフルに活用して、立ち上がりドアを開けるという動作までは神経に送り込んだ。
「誰ですか、何の用や」
「やあシャオちゃん、僕だよ」
開けなきゃよかった。そう思ったのはこれで何回目か。大先生の為にここまで行動した俺が馬鹿らしいわ、早く寝て元気だそ、そうしよ。ドアを閉めようとするとちょちょちょ、と遮られた。
「何しに来てん、帰ってや」
「なぁに、シャオちゃんが寂しがってるだろうなって来てやったんだよ」
「頼んでないんやけど」
熱い、怠い、気持ち悪い。最悪な3コンボが揃ってしまい家の中に引っ込みたい。こんな弱っている姿を人に見せるのは恥ずかしいし嫌だ。
「ほんま、帰ってくれへんかな、今日はマジでキツいねん」
「ほんなら俺が飯作ったるわ、上がんで」
そいつはズカズカと俺の家に入ってきた。ふざけんなよマジで…。

「うんわ、シャオちゃんいつもこんなんばっか食っとんの?」
「うるさい、最近食欲無いねん」
ガサゴソと冷蔵庫を漁りながら、心配そうな声で呟く大先生なんか殆ど無視して布団に潜り込む。ああ怠い。眠りにつきたいのにつけない、そんな最悪な状況の中人の気配が感じられるのは、そう悪いものでは無いみたいだ。


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bkm
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