異



いつの間にか、寝てしまっていたのか
目にうつった景色は変わりすぎていた。
バスには乗り慣れていないが、
駅に行くまでの景色とは全く違いすぎることにきづいた。
辺りが暗い、だけではなく、建物の様子がおかしい。
まるで日本ではないかのようだ。

私は焦ってバスの運転席へ走る。
そこに運転手は居なかったのだ。
当然バスも走っていない。
私は恐ろしくなり、外へ出る。
扉は開いていた。

石畳を踏むと、靴の感触でさえ慣れないもののように感じた。
肌で感じる湿った空気、風のにおい、
視界に飛び込む西洋風の建物

不馴れに不馴れが重なりきっているはずなのに。
どうしてか酷く懐かしく感じた。

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