■ 第二十七爪

 


天の助け!

これで一応4対1は免れた!

が!

戦えって言われても俺味方からも逃げるを選びそうだよ!



誰だこの人。27
〜通りすがり?有り得ねー!〜



一先ず空皐を構え直して4人を見遣る。

ピリピリしすぎて今すぐ逃げたい。

そんな中、いきなり俺の目の前に現れたのは感じ慣れた気配。

…感じ慣れたで大方分かった人居るかな?

伝説さんのご登場ですよ。

…何で居るんだこた。



「おっすこた、じゃなくて如何様ですか」

「………」

「あん?松永の命令?何だそりゃ」

「…」

「あ、そうでしたそうでした手伝え」

「…………」

「おっしゃ決定!」

「…私と似たような香りがする忍ですね…」

「それはない」

「何だよ、正々堂々一人で相手しろよな!」

「じゃあお前一人で俺の相手してみろよ!」

「蘭丸を馬鹿にすんな!」

「ばーかばーか!」



何か…すっげー下らん言い合いしてるんだけれども。

濃姫様が凄いポカンとしてますよ。

…あれ、じゃあ俺蘭丸並み?!

しかし言い合いとはいえ逃げるのは両者とも癪なので続く一方。

そこへ凛とした聞き覚えのある声が。



「…これは何の言い合いだね?」

「知る…って松永ー!?」

「久しいね」

「おぉ、久しぶ…じゃねぇし!」



思わず飛べるかと思ったよ!

ビックリ過ぎて飛びあがった瞬間世界記録出したんじゃね?みたいな。

それは無いか。

とりあえず、何でここにいらっしゃるのかなこの平茸は。

思えば松永の頭のアレって「ボン○ーマ○」に似てるよね。

…似てない?



「大方何故私がここに居るのか知りたいのだろう?」

「実にその通りなんだが聞く暇も飛び蹴りする暇も無いんだよな」

「聞く暇が無いのは残念だが、蹴りは無くてよかったよ」

「おっしゃ後で飛び蹴りしてやろ」

「…また蹴られるのか」

「仕方が無い。お前が原因だから!」

「理由が分かりかねるが…」

「お前が分かる必要は皆無なのさ」

「…なるべく探してみよう」

「いや、探すなし」

「それにしても、信長公が相手とは」

「俺、いきなり大将出てきて吃驚よ」

「それ以前に、何故卿が武田なのか知りたいね」

「揃いましたか?」

「遮んな変態が!だがナイスタイミング!

「おやおや、冷たいですねぇ…」

「松永…我に刃向かうか」

「どちらかと言えば…私は零龍の居る方を選ぶよ、信長公」

「おいオッサン!お前も信長様に刃向かうのか!」

「オッサ…ぶはっ

「………口の利き方に気をつけたまえ」

「蘭丸、今のはお前が悪いんだがとりあえず良く言った!」

「…どういう意味だね、零龍」

「そのまんまの意味ですよー」

「どいつもこいつも蘭丸を馬鹿にしやがって…!」

「何故そーなるよ」

「みーんな蘭丸が殺してやるっ!」

「落ち着けぇぇぇぇぇ!」



まさかの蘭丸による戦闘開始。



………。



…あれ?前みたいなのじゃねーの?

(人数の関係上無理☆)

☆使うんじゃねぇぇぇぇ!

てか何その理由。

(2対2でも難しいのにこれは無いわー)

お前の存在そのものが無いわー。

(酷っ!とにかく今回は頑張れ)



「オイそれどう言う意味の頑張れだ」

「零龍?」

「…何でもない筈」

「……………」

「とりあえず…どうしようか」

「考えていないのかね?」

「全く」

「…………ハァ」

「何だその溜息と哀れんだ視線は」

「いや…何でもないよ」

「話はお済ですか?」

「あ?元から話はしてぬぁっ!



振り向いた瞬間鎌が降って来たよ。

紙一重で避けた俺ナイス!

てかよく避けたな!



「避けられてしまいましたね…」

「あ…っぶねーな!殴るぞ!」

「それも面白そうですね…!」

「やっぱコイツ変態!」

「おりゃぁ!」

「おりゃぁじゃねぇよこのチビっ子!」

「蘭丸を馬鹿にするなー!」

うるっせぇぇぇ!おめーの相手してる暇ねーんだよ!」

「やれやれ、今日は叫ぶのに大忙しか」

「何優雅にくつろいでんだ松永!手伝え!」

「卿の戦だろう?頑張りたまえ」

「じゃあ何で来たんだ貴様!」

「何の為?……そうだな、勿論…」



何か考えているような顔をしつつ逃げ回る俺に高速ステップで近づく松永。

やっぱ高速ステップせこい!

何でか?何となく!

確かに走ってる所は想像出来ねーけどさぁ…。

とか何とか考えていると抱きしめられた。

は?



「…離せアホー!」

「…何故だね?」

「キョトンとするな!お前分かってやってんだろ!」

「はて、何の事やら」

「はーなーせぇぇぇぇぇぇ!」



「な、何やってんだアイツら…」

「成程…松永公も面白い事をなさる方だ…クク」

「松永…」

「……………(何と反応すればいいのかしら…」



濃姫様が一番まともじゃね?

と思った俺。

てかいい加減離せよこのオッサン。



「オッサン、離せ」

「…零龍」

「うっせーよ良いから離せ」



何かドスっての?

てかドスをきかせる?

そんな感じ。

真似たのはこじゅさっ!

一番いい手本。

仕方なさそうに離してくれました。

あー恥ずかしかった。



「次やったらこたに暗殺してもらうかんな」

「私が居なくなっても生きていけると?」

「武田に伊達にこたがいるからねー」

「…………」



うっわぁ、凄いショボーンな顔になってる。

爆笑したい。

だってあの戦国の梟雄が…!

笑うしか無くね?

てかこれ笑う所?



「言っておくが笑う所ではないよ?」

「だろうな」

「…私が何の為に来たか分かったかね?」

「分かるかぁぁぁぁぁ!」

「ほう…ではもういっか」

「次やったら本気でこたとか父上とか佐助とか幸村とかかすがとか謙信様に言って殺ってもらうぞ」

「………一つ気になったのだが」

「あん?」

「『父上』とは誰の事だね?」

「…武田信玄」

「いつからだ?」

「いつから…って連れ去られた当日?」

「……早いな」

「ねー。ま、でも一応とーさんだからね」

「…気に食わんな」

「あっそ。でもあの日お前がさっさと部屋に帰ったのが原因だしー」

「それは…」

「ねぇ、それ痴話喧嘩?」

「全力否定する」

「私はそれで構わないが」

「俺がよく…ん?」

「へぇー…俺様達騙されてたんだ」

「零龍…殿…?」

「…ゲッ!」







終われ。

――――――――――ミ☆
やっとでけたあああああああ!
何せ4対3だからあの戦闘法はあまりにも無理過ぎて…←
結局こうなりました。…戦闘してない!
グッダグダですね…あぁ、グダグダ←
長い事かかりましたがこんな感じ。
さて、甲斐編終わりそうかな?

ここまで見て頂きありがとうございました!


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