■ 第二十八爪

 


…いやいやいやいや、味方としては嬉しいんだけど。

コイツが居る時に来られたらヤバいなー!

だってさ…俺、一応伊達の予定じゃん?

どーしよぉぉぉぉぉ!



誰だこの人。28
〜Bad timing or Good timing〜



いや明らかにBad timingだろ!

一瞬政宗降臨したじゃねーか俺こんな発音よくねーよ!



「…零龍、私と一緒に居る所が見つかると何か不都合かね?」

「超不都合だね」

「やっぱり、嘘だったんだ」

「んえ?」

「連れ去られたとか伊達軍にいるとか」

「あー…まぁ、伊達軍でも無いし連れ去られても無い…ね」

「…卿はいつ独眼竜の者になったのかね?」

「成り行き上」

「で、では、何故あの時片倉殿と…!」

「あれも成り行き。話せば長い事ながら…っ?!」

「短く、ね?」

「は、はひ…」



思いっきり笑顔で言われたよ。

しかも首にはクナイだぜ☆

ちょ、話しにくい事この上ないわ!

…文句言っても笑顔でねじ伏せられそうだから言わねーけど。

仕方なさそうに話してみました。

要点だけ纏めてな!



「えーと…短く…すると」

「すると?」

「松永が政宗の刀欲しさに政宗呼び出して爆破してこじゅと一緒に谷底落ちて俺も何故か飛び降りちゃって一緒に同行しましたみたいな」

「雑過ぎて分からないんだけど」

「短くしろっつったの誰だよ」

「そろそろ、その物騒な物を零龍から離したまえ」



いきなり松永が割りこんできて佐助斬ろうとしました。

あっぶねー。

俺何でこうもスレスレが多いのかね。

ってかさ。

織田家の人々ほっといていいの?



「おーい松永ー」

「…何かね?」

「信長公とかほっといていいの?」

「…………逃げるとしよう」

「…は?!」

「……異論でも?」

「大有りじゃ!どーせだからてめーも手伝え!」

「…………」

「オイ、何だその『えーいやーん』みたいな顔」

「…そんな顔をしているかね?」

「うん」

「……」

「あ、アホ面」



「……ねぇ、これホントに松永久秀?」

「…う、うむ…」

「一応松永久秀だよ」

「一応とは何だね、一応とは」

「あまりにも想像とかけ離れてんだろ」

「…………(頷き

「ほら、こたも同意してるし」

「…って言うか…その忍、あの伝説の忍?」

「ん?…あぁ、うん」

「……(忍者刀構え

「あ、こた構えなくていいよ」

「………?(首傾げ

「えーだって別に向ける相手いねーじゃん」

「…それ、俺様達が何もしないって思ってるって事なの?」

「さっきから聞いてばっかだなお前」

「本当に零龍は何がしたいのか分からないからね」

「まぁ、何もしないって思ってるしわざわざ信長公達に向ける程でもないしー」

「ちょっと、それ完全に相手なめてるでしょ」

「そ、そうでござる!相手はあのまお…零龍殿?!」



魔王だろうが何だろうが、俺には関係ねぇ〜♪

とか心で歌いつつれいりゅうを信長公に振りかざしました。

案の定止められた上に
濃姫様からこめかみに銃口
明智から首筋に鎌
蘭丸には背後から矢だよ!

あ、今額に信長公の銃向けられた。


…アレ?

もしかしてこれが

THE☆絶体絶命

って奴?

えー…無いわー…俺死にたくないしー…。

てか皆様容赦無いですね。



「信長様に不意打ちなんて通じるもんか!」

「んなもん通じるたぁ思ってねーんだよ!」

「おや…では、何故わざわざ突っ込んできたのですか?もしや私に殺さ」

「テメーの為じゃねーから安心しろ」

「そうですか…しかし…私としても譲れぬ事があるので、刃は退けませんよ?」

「…ってか思いっきり食いこんでて痛いんですけどー」

「貴方は…まだ若い…それでも上総ノ介様の強さは知っている筈よ」

「知ってますよそんくらい」

「じゃあ何故死に向かうような事をするの…!」

「…いやー別に気分ですけど」



って言ったら濃姫様凄い怖い顔になりました。

…調子乗ってごめんなさい…!



「…いや、でもその…気分で行動するのは俺の癖だし………な、松永」

「癖、と言うものは直る筈だが…」

「うっせーよ」



どっから答えが返ってきたかってーと。

信長公の背後から。

いやぁ、よく俺の思惑分かってくれたね。

静かに信長公の首筋に刀が添えられる。



「と、言う訳だ。零龍から物騒な物を全て退かせ」

「…いや、まぁ命令じゃなくていいんだけど」

「此方が上である以上命令するのが基本だ」

「えぇぇぇ…」



不満ぽく呟いてると全員引き下がった。

…信長公だけ、銃口向け続けてるけどね!



「…何てーか凄いわ」

「卿には緊張感と言うものが…無かったな」

「…んなもんねーな。とりあえず動いてもいい?」

「大方動けば即撃ち抜かれるだろう」

「うわ、それやだ」

「ちょっとちょっと、俺様達忘れて無い?」

「ん?」



頭上から声。

何、飛んでる系ですか?

上を向こうとして停止。


銃口向けられてんの忘れてた。


テヘ☆とか言おうとしたのは内緒である。

とにかく信長公から銃を奪うか動きを止めるかしないと俺が動けない。

悶々と方法を考えていると浮遊感。



「俺飛んでる…!?アーイキャーンフラーイ!…あれ、何かデジャヴ」

「…それあの日も言ってなかったっけ?」

「あぁ、あの日…って佐助か!」

「助けたのは仕方なくね」

「ハイハイ」



どうやら佐助もツンデレ属性のようである。

ツンデレっていいね。

とりあえず飛んでる訳ですが。

蘭丸くーん。

お前何か鳥を撃ち落とす感じで俺と佐助狙ってない?

狙うなら他を狙え!木とか!

…明智とか!

とりあえず。



「蘭丸テメー!何俺を狙ってやがる!」

「お前が逃げようとするからだろ!」

「うっせーよ!狙うなら木とか明智を狙え!明智なら許す!」

「今は光秀如きどーでもいいんだよ!」

「ブッ、明智如き…」

「…餓鬼如きが言ってくれますね」

「お」

「むっ、何だよ!蘭丸は餓鬼じゃない!」

「そういって張り合う所が餓鬼だと言っているのですよ」

「オイお前!お前を殺るのは後にしてやる!」

「お、それはありがたい」

「お前の前に光秀!お前を殺してやる!」

「クク…餓鬼に私は殺せませんよ…」

「黙れー!」



「な、仲間割れ…でござるか…」

「よっ」

「零龍…殿」

「まぁ仲悪いっつったら仲悪いよあれら」

「あれって…物扱いしてるし…ホントは織田じゃないの?」

「んな訳ナイナイ。だって初対面だもん」

「…でも松永って織田じゃ」

「あ、それ禁句」

「…何で?」

「何か前言ったら松永が手当たり次第に爆破しだしたから」

「…………」



何かグダグダしてきたな…。

どうしよう、もう放置して逃げようかな。

いや、でも父上には…うーん。



どーしよう。







終われよ

――――――――――ミ☆
随分長い事放置してました(認めた)
何かどんどん収拾がつかなくなっ(ry
とりあえず…グダグダ過ぎて自分でもどうすればいいのか分からない悲劇←
むぅ、3が気になる。
頑張るぞー。

ここまで見て頂き有難う御座いました!


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